全国でクマによる人身被害が相次ぐ中、福井県内でも目撃情報が相次いでいます。
    
勝山市内を車で走っていた福井テレビの報道スタッフが24日、クマに遭遇しました。同じく24日、越前町内でも、報道スタッフが運転するドライブレコーダーに道路を横切るクマの姿が。
        
冬眠から明けて繁殖期を迎えたクマの出没が増え始めています。


去年、県内ではクマによる人身被害が3件発生しています。このうちの1人、大野市内に住む被害者がクマに遭遇したときの恐怖の体験を語ってくれました。
   
去年11月末、大野市の山際にある集落で住人の80代男性がクマに襲われました。男性は頭を負傷し、病院に搬送されました。
    
あれから5カ月。被害にあった男性を訪ねました。山岸富士男さん、87歳です。クマに出会った当時の話を聞くと―
    
「コトコトと音して、そしたらクマが後ろから来た。こんなのどうしようもないと思ってうつむいたら、ガッと、鼻からかき上げられて…いまでも跡があるが、鼻の骨も折れて目ん玉に爪をかけて目ん玉引きちぎられるかと思った」
   
墓参りを終えた山岸さんは、作業小屋に戻る途中でクマと遭遇。逃げ切れないと思い身をかがめると、クマは馬乗りになって耳を殴った後、顔から頭にかけて引っかいたのです。

「まぶたを上げる神経を切ってしまったもので、こっちは全然見えませんね。まぶたを手で上げると少しは見えるが」
   
耐えること数十秒、クマは森へと去っていきました。
   
山岸さんに「クマは憎たらしくないですか?」と尋ねると―
   
「いや、不思議と憎たらしいことないんや。滅多に人に襲い掛かることはないんでね」
   
山岸さんが頭に負ったクマの爪痕は、未だにジュクジュクと痛み続け完治はしていません。

被害にあった山岸さんは、身をかがめて頭を守るという正しい身の守り方をし、致命傷には至らなかったものの大けがをしました。
   
クマによる被害を防ぐためには、まず出会わないように対策をとることが重要です。
  
県自然環境課によると、夏前はクマの繁殖期で、雄は相手を求めて行動範囲を広げ、雌は雄から子グマを守るため人里に降りてくることがあります。また、子グマが一人立ちする時期でもあり、どこに餌があるかわからない個体が人里に降りてくることもあるといいます。
  
クマによる被害を減らすために、まずはクマを人里に引き寄せないことが大切です。
▼クマが好きな生ごみや機械油、農作物を放置しない▼隠れ場所になりそうなヤブを伐採することなどが挙げられます。
  
やむを得ず山に入る場合は単独行動を避け複数で行動するようにしてください。鈴やラジオなどの音を鳴らし人の存在を知らせることも大切です。

福井テレビ
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