「行政機関による『公助』だけでは限界がある」。
内閣府の防災担当はこう訴え、企業に対して一時滞在施設指定への協力や、従業員などが施設内に3日程度待機できるような物資の備蓄などを進めてほしいと呼びかけているのだ。
こうした流れを受け、新宿駅周辺には37カ所の一時滞在施設があるが、そのうちの1つが東急歌舞伎町タワーなのだ。
劇場やライブハウスが一時滞在施設に
災害時の約1700人の帰宅困難者の受け入れを想定した訓練も行っている。
6階にある劇場「THEATER MILANO-Za」や、地下にある最大収容人数1500人のライブハウス「Zepp Shinjuku (Tokyo)」は有事の際、シートを敷いて一時滞在施設として活用する。
建物内ではこうした空間を約10カ所、緊急時の滞在場所と定めている。
あわせて災害時の非常用電源や食糧、水、トイレ、毛布などの備蓄も万全だ。
まずは非常用電源。
通路など目立つ場所に設置されている「BPS(Backup Power Station」と書かれた黒い縦長のボックスの中には、スマホなどが充電できる大容量電源や懐中電灯、ソーラーパネルなどが備えられている。
ボックスは館内の5か所に設置されているという。
そして食糧や水、トイレなどの日用品は「防災備蓄倉庫」に完備されている。
東急歌舞伎町タワー内には「館用」と「区用」の2種類の防災備蓄倉庫が存在する。
「館用」は民間倉庫で、合計約1700人の帰宅困難者が3日間過ごせる分の食糧や水、トイレなどの日用品を保管している。
各フロアに配置している約10カ所の一時滞在場所の近くに、物資の運び出しがスムーズにできるよう、館用倉庫を分散設置しているという。
一方、「区用」は新宿区の備蓄倉庫だ。
東急歌舞伎町タワーは新宿区に災害用備蓄倉庫として場所を無償提供しているのだ。
いつ発生するかわかならい災害への備え。
官民が連携して帰宅困難者の命を救う新宿区の取り組みがあった。
