プレスリリース配信元:博報堂
日本人の幸せは、「気分が上がる(30.4%)」より「心がほどける(53.1%)」 誰かの幸せなエピソードに触れると、「よい生き方についての気づきがある」人が44%
株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:名倉 健司)のシンクタンク「100年生活者研究所」は、日本の生活者が実際に体験した“幸せな体験エピソード”16,186件を収集・分析する「ウェルビーイング・エピソード調査」を実施しました。

近年、ウェルビーイングという考え方が日本に浸透しつつある一方で、生活者の幸福度自体にはほとんど変化が見られず、他の国と比べて低い状態です。ウェルビーイングな体験の経験率でみても、日本人は他の国と比べると少ない傾向です。また、日本人の多くが「自分にとってのウェルビーイングを具体的に理解できておらず、日常の中でウェルビーイングを意識できていない」こともわかっています。※
そこで今回、日本人のウェルビーイングをより具体的に理解するために、日本人のウェルビーイングな体験エピソード16,186件を集めて分析しました。すると、日本人が幸せに感じる体験は、ワクワクする、盛り上がるといった「気分が上がる」体験よりも、穏やかになる、くつろぐといった「心がほどける」体験が多いことがわかりました。以下、調査・分析結果の詳細をご説明します。
※参照 https://hassogiken.jp/article/ウェルビーイングエピソード調査レポート/
〔 調査結果概要 〕
- ウェルビーイングな体験の中で感じているのは「気分があがる(30.4%)」より「心がほどける(53.1%)」
- ウェルビーイングなエピソードに触れると、44%が「よい生き方についての気づきがある」と感じた
- ウェルビーイングな体験として、最も共感されたのは30代女性の週末のゲーム体験
- ウェルビーイングな体験の内容として、最も多くあがるのは「旅による経験の拡大(13.5%)」
- ウェルビーイングな体験で感じた「感情・感覚」で、最多は「優しさに触れて肩の力が抜ける(17.6%)」
- 体験で感じた「意味・価値」として上位にあがるのは「人生の継承(10.9%)」「継続的な友情(10.7%)」
調査の全体設計:16,186件のエピソード収集と、593件の代表エピソード評価の二段階で調査を実施
第1段階では、日本全国の20代~70代の男女8,093名を対象に、合計16,186件のエピソードを自由記述で収集。取得したエピソード・データを、AIを活用して体験のディティールとその時の感覚に着目し、「体験内容」「感情・感覚」「意味・価値」の3軸で分類しました。第2段階では、その中からAIを活用して研究員が選定した593件のエピソードについて、20代~70代の男女21,600名から評価をとりました。主な評価指標は、共感、発見、行動喚起です。

図1|調査の全体設計
1.ウェルビーイングな体験の内容として、最も多くあがるのは「旅による経験の拡大(13.5%)」
ウェルビーイングな体験エピソード16,186件を「体験内容」軸で分類した結果、「旅による経験の拡大」13.5%、「仕事に向き合うことで生まれた変化」12.9%が上位にあがりました。

図2|エピソードの分類 体験内容軸分類 トップ3
2.体験で感じた意味・価値として上位にあがるのは「人生の継承(10.9%)」「継続的な友情(10.7%)」
長く続いている人間関係や、自分の人生が誰かにつながっている感覚が、日本人のウェルビーイングに深く関わっていることが伺えました。

図3|エピソードの分類 意味・価値軸分類トップ3
3.ウェルビーイングな体験で感じた「感情・感覚」で、最多は「優しさに触れて肩の力が抜ける(17.6%)」
「幸せ」と聞くと、ワクワクする、盛り上がる、テンションが上がるといった状態を思い浮かべがちです。しかし、今回の感情・感覚軸の分類で最も多く見られたのは、「優しさに触れて肩の力が抜ける」でした。

図4|エピソードの分類 感情・感覚軸分類トップ3
4.日本人がウェルビーイングな体験の中で感じているのは「気分が上がる(30.4%)」より「心がほどける(53.1%)」が多い
今回の感情・感覚の分類カテゴリー20個を「安心・穏やか・くつろぎ」などの「心がほどける」型と、「気分があがる」型に分けると、前者が53.1%、後者が30.4%、どちらともいえない中間・混合系が16.5%でした。
日本人のウェルビーイングは、必ずしも「気分があがる」ことだけではなく、「心がほどける」感覚に大きく支えられていることが伺えました。

図5|日本人のウェルビーイングな体験の分類
5.ウェルビーイングな体験として、最も共感されたのは30代女性のゲーム体験
選定した593件のエピソードについて、生活者21,600名に評価をきいたところ、最も共感が高かったのは、下図のエピソードでした。

図6|最も共感されたエピソード 概要
このエピソードは「体験内容:個人の生活を楽しむ習慣」「感情・感覚:作業への没入」「意味・価値:没頭による自己回復」分類に含まれ、ここから「自分の趣味に没入して楽しむことを通じて、自分らしさを回復する体験」と言えます。決して特別な体験ではないにも関わらず共感を集めたのは、多くの人の「日常の中にありそう」な体験でありながらも、「しっかり準備をして思い切り楽しむ」ところに、「その人らしい幸せ」を感じられるからではないでしょうか。
6.ウェルビーイングなエピソードに触れると、62%が「その人らしいよい暮らし方」と共感
593件のエピソードの平均評価は、「その人らしいよい暮らし方だと思った」が62%、「よい生き方についての気づきがある」が44%、「自分でも体験してみたい」が35%となりました。誰かのウェルビーイングなエピソードに触れることが、生活者のウェルビーイングによい影響を与えるポテンシャルが伺えました。

図7|593エピソードに対する平均評価
博報堂100年生活者研究所について

100年生活者研究所は「長くなる人生を、前向きに生きていく人を増やす」、それにより「日本を、前向きな100年生活者の社会にする」ことを目指して、活動しています。
● URL:https://hassogiken.jp/lab-project/100years/
● 代表者:田中 卓
● 設立:2023年3月20日
〔調査概要〕
ウェルビーイング・エピソード調査: Phase 1 大規模な体験エピソード収集
■ 調査目的 :日本人のウェルビーイングな体験について質的に把握する
■ 調査手法 :インターネットモニター調査
■ 対象地域 :日本 全国
■ 調査日時 :2025年12月
■ 調査対象者 :20代~70代の男女 8,093名
■ 調査会社 :株式会社クロスマーケティング
ウェルビーイング・エピソード調査: Phase 2 代表エピソードの評価
■ 調査目的 :日本人のウェルビーイングな体験談の他者の評価と影響を把握する
■ 調査手法 :インターネットモニター調査
■ 対象地域 :日本 全国
■ 調査日時 :2026年1月
■ 調査対象者 :20代~70代の男女 21,600名
■ 調査会社 :株式会社クロスマーケティング
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