データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

プレスリリース配信元:株式会社L&F

「日本空き家サポート」を運営する株式会社L&F(本社:千葉県千葉市、代表取締役:森 久純、以下:L&F)では、空家対策特措法が完全施行された5月26日を「空き家の将来を考える日」として制定し、毎年、空き家に関する意識調査を実施しています。本年は、過去10年以内に空き家の売却を経験された方を対象に、制度認知や売却時の課題等について調査しました。調査では、荷物の片付けや費用面の不安、遠方物件の管理負担などが、売却を進めるうえでの障壁となっていることが明らかになりました。




【本調査の目的】

2023年12月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が改正施行されてから約2年半が経過し、管理不全空家への対応や空き家の適正管理に対する社会的関心が高まる一方で、相続等により取得した空き家をどのように管理し、いつ、どのように手放すかという「出口戦略」の重要性も増しています。L&Fでは、毎年5月26日を「空き家の将来を考える日」として制定し、自治体、金融機関等主催セミナーや業界紙への寄稿など様々な機会を通じて、空き家所有者への啓蒙活動に取り組んでまいりました。このような活動の一環として、2026年は、過去10年以内に空き家の売却を経験された方を対象に、法制度や税制特例の認知度、売却に至るまでの課題、売却依頼先の選定基準等を調査し、空き家所有者等の意識の現在地を明らかにすることで、官民一体となっての空き家対策の推進に資することを目的として実施しました。


【調査概要】



【データの引用・転載について】

・本調査結果(図表含む)につきましては、媒体を問わず営利目的(営業用資料・パンフレット等、営業目的の研修・セミナー資料など)での利用は禁止させていただきます。
・本調査結果を営利目的以外(各種メディア等での情報配信など)でご使用(転用、引用)される場合は、情報元として下記の通り記載(URL含む)をお願いいたします。

<出展:『日本空き家サポート』による『空き家の売却を経験された方』への意識調査
https://日本空き家サポート.jp/portal/column/research-akiyaday2026/



【調査結果サマリー】

- 法制度認知の「広く浅い」浸透と、節税特例の認知ギャップ
今回の調査では、2023年に改正された「空家等対策の推進に関する特別措置法」について、「詳しく知っている」と回答した層は15.7%にとどまった一方、「なんとなく知っている」を含めると認知率は76.8%に達した。一定の浸透が見られるものの、その大半は表層的な認識に留まっており、改正によって自身が受ける具体的な不利益(管理不全空家への指定や住宅用地特例の解除等)まで踏み込んで理解している層は限定的であると推察される。
さらに看過できないのは、売却時に最大3,000万円の譲渡所得が控除される「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」を「知らない」と回答した層が38.6%にのぼっている点である。本特例は売却の経済合理性を大きく左右する制度であり、本来であれば売却を実際に経験した層(今回調査の対象者)において認知率が高くなって然るべきところ、約4割が制度の存在自体を認知しないまま売却プロセスを進めていた可能性が示唆される。罰則型の制度(空家対策特措法)と比較して、活用型の制度(3,000万特別控除)の認知が相対的に低いという「逆転現象」は、官民を挙げた情報発信戦略上の重要な論点である。

- 「物理的負担」と「経済的不安」が売却プロセスを長期化させる構造
空き家の売却に際して感じた不安や不満について、「荷物の片付け・遺品整理」が44.3%で最多となり、「税金や手数料などの諸費用」(40.6%)、「査定価格の妥当性」(37.1%)が続いた。さらに売却の障壁として最大の要因に挙がったのも「荷物の整理や片付けが大変」(44.3%)であり、不安項目と障壁項目の双方でトップを占めている。
この結果は、空き家売却において最も大きな心理的・物理的な「最初の壁」となるのが、不動産取引以前の“家財整理”であることを明確に示している。実際、所有(相続等)から売却開始までの期間は「2年以上」が52.0%と過半数を占め、「3年以上」も33.7%にのぼった。売却の意思決定が遅延する真因は、必ずしも市況や条件交渉ではなく、その手前の「片付けに着手できない」「片付け方が分からない」という入口の停滞にあると考えられる。空き家の売却をサポートする宅建事業者においては、仲介機能のみならず、「遺品整理・残置物処分・空き家に関連する税金等に関する正しい情報提供」など、ワンストップ対応が求められる局面に入っていることが推察される。

- 「遠距離所有」が常態化し、地元密着型サポートの必要性が高まる
居住地から空き家所在地までの片道移動時間について、「1時間超」が51.7%、「3時間超」も20.8%(うち「5時間超」が11.4%)にのぼり、所有者の半数以上が、気軽には現地に通えない距離で空き家を保有している実態が明らかとなった。
この物理的距離は、売却プロセスにおいて重大な制約条件となる。具体的には、(1)荷物整理のための度重なる現地往訪が困難、(2)複数社からの査定立会いや内覧対応の負荷が著しく重い、(3)売却中の維持管理(換気・草刈り・近隣対応)が事実上不可能、といった連鎖的な障害を引き起こす。実際、Q2において「売却できるまでの維持管理」を不安として挙げた層が34.9%にのぼっていることも、この距離問題と無関係ではない。「遠隔地に所有する空き家を売却する」という構造的課題に対しては、現地に根を張る地域密着型の宅建事業者が、所有者の代行窓口として一気通貫で機能することが不可欠であり、ここに専門事業者が果たすべき社会的役割が存在している。

- 売却依頼先選定の決定要因は「誠実さ」と「地元への精通」── 査定価格より信頼
売却を依頼する不動産会社を決定する際に最も重視されたのは、「担当者の誠実さ・信頼感(メリットだけでなくリスクも説明してくれたか)」が43.7%で群を抜いて1位となり、「地元の情報に精通しているか」(32.3%)が続いた。一方で、従来の不動産業界において訴求されがちな「査定価格の高さ」は24.6%、「会社のブランド・知名度」は24.9%にとどまり、いずれも誠実さ・地元精通の項目を大きく下回った
さらに「信頼して任せられる」と感じる依頼先としても、「地元の不動産会社(土地勘がある、親身な対応)」が48.9%で最多となり、「大手不動産会社」(31.1%)を17ポイント以上引き離した。注目すべきは、「空き家に特化した専門的なサービスを総合的に提供している事業者」が24.6%の支持を集め、自治体・空き家バンク(23.7%)と同水準の信頼を得ている点である。

これらの結果は、空き家売却という案件の特殊性(通常の中古住宅売買とは異なり、相続・遺品整理・近隣関係・遠隔管理など複合的な要素を抱える取引)において、所有者は「価格を吊り上げてくれる相手」ではなく「リスクを誠実に開示し、地域事情を踏まえて伴走してくれる相手」を求めていることを示している。地元密着の知見と空き家特化の専門性を兼ね備えた事業者へのニーズは、今後さらに顕在化していくものと予想される。

- 売却の決め手は「コスト回避」から「将来リスク回避」へ ── 「負動産」意識の浸透
売却の決め手として最も多く挙げられたのは「維持費(税金・保険など)がもったいないと感じた」(43.7%)であり、目先の保有コストへの忌避が依然として最大の動機であることが確認された。一方で注目すべきは、「将来的に買い手がつかなくなる(「負動産」化する)リスクを避けたかった」が26.0%、「人口減少や過疎化が進む前に、売却できるタイミングで手放したかった」が15.4%と、合計で4割超の層が”将来の出口”を見据えた予防的売却を選択している点である。
近年メディア等で繰り返し報じられてきた「負動産」「相続放棄」「相続土地国庫帰属制度」といった概念が、空き家所有者の意思決定に着実な影響を与え始めていることが窺える。所有者は単に「今かかるコスト」だけでなく、「10年後・20年後に売れなくなるリスク」までを織り込んで判断する局面に入っていると言える。これは、空き家の出口戦略における「早期決断」の重要性が広く認識され始めた証左でもある。



【調査結果】

■問1 2015年に制定された「空家等対策の推進に関する特別措置法」(以下「空家対策特措法」という。)が、2023年に改正され、空き家対策がより強化されたことを知っていますか?





■問2 空き家(実家)を売却した際、または売却活動中にどのようなことに不安や不満を感じましたか?





■問3 空き家(実家)を所有(相続等)してから売却開始までの期間についてご回答ください。





■問4 売却を決定・実行する上でどのような「障壁(ハードル)」がありましたか?





■問5 空き家(実家)の売却を検討する場合、まず最初にどこで情報を集めますか?





■問6 空き家(実家)を売却した時の税金に関する特例「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」について知っていますか?





■問7 あなたのお住まい(居住地)から売却した空き家(実家)の所在地までの移動に要する時間(片道)についてお答えください。





■問8 売却を依頼する不動産会社を決定した際、最も重視したことは何ですか?





■問9 空き家(実家)の売却を「信頼して任せられる」と感じる依頼先は、具体的にどのような会社・窓口ですか?





■問10 空き家(実家)を売却しようと思った「決め手」は何ですか?








株式会社L&Fについて

L&Fは「不動産・住宅に関わる全ての人に喜びを」をテーマに、超高齢社会ならではの不動産、住宅に関する社会的課題の解決を目指し、不動産所有者と不動産・住宅関連事業者向けサービスを開発・運営する会社です。
2015年よりサービスを開始した「日本空き家サポート」は、独立系空き家管理専門事業者として唯一47都道府県に展開する空き家管理専門ブランドとして成長し、空き家管理のみならず、売却や活用など、空き家所有者の様々ニーズに対応可能な強固な全国ネットワークを構築してまいりました。
また、認知症等を要因とした資産凍結により、施設入居などの際に自宅を売却できなくなってしまうといったケースが増加していることから、「日本空き家サポート」とのシナジーが期待できる家族信託の分野においても「家族信託の相談窓口」ブランドにて全国で事業展開しています。
運営する全事業において専用のWEBアプリケーションを自社開発するなど、リアルネットワークとIT技術を活用した社会貢献型企業を目指しています。



■ 会社概要
会社名   :株式会社L&F(エルアンドエフ)
会社URL  :https://www.l-f.co.jp/
所在地   :千葉市美浜区中瀬2-6-1 ワールドビジネスガーデン マリブウエスト26階
設立    :2007年4月
代表取締役 :森 久純
資本金   :60,500,000円
事業内容  :
・空き家管理の全国ネットワーク「日本空き家サポート」の運営
https://xn--w8jvl3b6d9gz83xm5o0mc223e.jp/portal/
・不動産のプロと法律専門家の全国ネットワーク「家族信託の相談窓口」の運営
https://www.f-shintaku.jp/
・賃貸管理会社向けオーナーWEBアプリ「オーナーズクラウド」の運営
https://www.owners-cloud.com/

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
PR TIMES
PR TIMES