アウトドアシーズンを迎える中、キャンプ場が突然の閉鎖です。
問題が起きているのは、鳥取県南部町の緑水湖キャンプ場と琴浦町の一向平(いっこうがなる)キャンプ場。
いずれも指定管理者として運営にあたっていた業者が破産手続きに入ったためで、地元では困惑が広がっています。
鳥取県西部、南部町の緑水湖オートキャンプ場。
北尾風人記者:
この先がキャンプ場ですが、立ち入ることが出来なくなっています。こちらには営業休止のお知らせが貼り出されています。
そして、県中部の琴浦町、一向平キャンプ場。
作野俊介記者:
琴浦町の一向平キャンプ場です。シーズン到来という中ですが閉鎖されています。
2つの施設のホームページにはまったく同じ文面の『営業休止のお知らせ』が掲載されています。
町営の2つのキャンプ場が突然閉鎖。
いずれもウエディング事業などを手掛ける米子市の「スマイルキューブ」が指定管理者として運営にあたっていましたが、5月に入り破産手続きを開始、施設は5月7日から営業を休止しています。
民間の調査会社によると、本業のウエディング事業の不振に加え、キャンプ場の利用客が減少、多額の負債を抱えたということです。
突然の事態を受けて、南部町の陶山町長は19日、議会に対し閉鎖に至った経緯と現状について説明しました。
南部町・陶山町長:
「スマイルキューブが破産手続きに入るということで、その対応に苦慮している。急ぎ今後の対応をしてまいりたい。
緑水湖オートキャンプ場は1997年に開設、手ぶらでも気軽にキャンプが楽しめる施設として人気を集め、ピーク時の2022年度には年間3500人あまりの利用がありました。
しかし、近年は利用客が減少。
2019年から指定管理を請け負った「スマイルキューブ」は、施設のリニューアルなどで利用回復を図りましたが、キャンプブームが下火になった影響などで、2023年からは赤字経営が続いていました。
そして、4月30日、「スマイルキューブ」から閉鎖することを伝えられたということです。
こうした町の説明に対して議員からは…。
議員:
去年の時点で赤字の状況でありながら、結局は指定管理をお願いしたのは町としてどういう判断だったのか。
執行部:
少し経営状況が悪くなっていたということは把握していたけれども、きちんと確認できていなかった点は反省しています。
「見立ての甘さ」に厳しい指摘。
さらに、町側がスマイルキューブの会社的な経営状況を把握していなかったことに疑問の声が上がりました。
議員:
キャンプ場の赤字ではなくて、ほかの業種が苦しかったのでは。倒産という話があったのではないか。
南部町・宮永副町長:
(破産理由の)最終的な結論を伺っていないので、我々としても推測の域を出ないので、このあたりでご勘弁いただきたい。
町は営業再開に向け、指定管理の取り消し手続きを進めるとともに指定管理以外の運営方法がないか模索するとしていますが、その目途は立っていません。
南部町・陶山町長:
1日でも早い再開をしたいと願っている。方法は今後考えていきたい。指定管理といえども行政の責任は逃れられませんので、今後は再発防止という観点から点検していきたい。
一方、琴浦町でも…。
琴浦町商工観光課・松田大介主任:
びっくりして、どうなるんだろうと不安も出てきたところです。
琴浦町商工観光課によると5月1日、突然、施設管理をする「スマイルキューブ」の担当者から「今月6日で営業を停止する」と報告があったということです。
琴浦町商工観光課・松田大介主任:
キャンプ場ということはもちろんだが、国立公園の中にあるサウナということでかなり人気になって町のほうでも整備を進めていた。
一向平キャンプ場には、破産手続きに入った「スマイルキューブ」の関連会社が6年前からキャンプ場の運営にあわせてサウナ設備を導入、ブームにも乗って初年度の2020年度には前の年の2倍近い2300人あまりが利用。
その後も毎年1000人近くが訪れる人気施設になっていたということです。
4月には「スチームサウナ」を導入し、新たな魅力が追加されたばかりでした。
琴浦町は、定期的に経営状態などをヒアリングしていたということですが、事業停止にいたるとは考えていなかったとしています。
琴浦町商工観光課・松田大介主任:
こちらとしても整理の段階というところで見通しが立っていないのが正直なところです。
町は、20日に開かれる町議会で閉鎖の経緯を報告。
今後、新たな指定管理者の募集も含め、キャンプ場の再開に向け協議を進めるということです。
コロナ禍を機に起きたアウトドアブームを背景に、町の観光振興に貢献してきたキャンプ場。
これから迎えるアウトドアシーズンを前に2つの施設の営業再開の見通しは立っていません。