小さな子供を抱え、夜泣きに悩むママたちが利用できる夜の居場所として、「夜泣きカフェ」が愛知県内でも広がり始めています。深夜の孤立を防ぎ、少しでも体を休めてもらおうと、現役のママ2人が運営を始めました。
■“皆で助け合える場所を” 現役のママ2人が始める
おむつ替えのスペースに、赤ちゃん用のベッド。夜泣きカフェ「オリヅロウ」は月に1~2回ほど不定期で開かれ、夜泣きで困っているママと赤ちゃんを受け入れています。
運営するのは、写真スタジオを経営している朝倉博巳さん(39)。4歳の娘と1歳の息子を持つ朝倉さん自身、夜泣きに悩んだことがきっかけでした。

朝倉さん:
「(始めたのは)第2子の息子が6カ月くらいの時で、本当に夜泣きに悩んでいたんです。本当に寝たいんですよ、今も寝たいくらい。産後に『母である』『こうでないと』っていうところが強く出てしまって、なかなか『助けて』が言えなかったですね」
愛知県の「子育て支援員」の資格を持つ友人の荒井智子さんに相談し、“皆で助け合える場所を”と、現役ママの2人で夜泣きカフェの運営を始めました。

荒井さん:
「みんなで『大丈夫だよ』『うちもだから』って、そういう寄り合いがあっても良いなと思っていて、励まし合う会ですね」
■夜泣きカフェを利用した2児の母「ぐっすり寝られるし安心」
この日訪れたのは、2歳の長女・玲泉(れい)ちゃんと生後6カ月の長男・薫(かおる)ちゃんを連れた尾河里奈さん(35)。
利用者の尾河さん:
「この子(長女)がすごく泣くので、小さい子が対象かなとは思ったんですけど、聞いてみたら『全然いいよ』って言ってくれたので」

薫ちゃんの出産以降、玲泉ちゃんが肌のかゆみなどで夜に起きやすくなったと話します。夫のサポートも受けながら、実家の生花店に産後2週間で復帰した尾河さん。
利用者の尾河さん:
「(睡眠時間は)細切れですね。2時間寝て、3時間起きてみたいな。6時ぐらいにまた起きたりするので、1時間ずつの時もあれば」

夜泣きカフェは午後10時から翌朝7時までで、ミルクやおむつなどは持参ですが、ママの飲み物や夜食などはセルフスタイルで利用できます。利用料は2500円で、歯科医院など協賛企業で使える同額のクーポンがもらえます。
この日は、ボランティアで訪れている産婦人科医に、尾河さんが悩み相談する場面もありました。
午後11時前、玲泉ちゃんはうとうと…。尾河さんも仮眠を取ります。

一方、荒井さんは薫ちゃんが目をつぶったのを確認しベッドに置きますが、反り返って起きてしまいます。その後も何度か繰り返しますが、なかなか眠りにつきません。
利用者の尾河さん:
「暑いとか?」
荒井さん:
「暑いかもしれない」

服を着替えて体温を調整して深い眠りを誘い、寝かしつけ開始から6回目でようやくベッドで眠りました。
落ち着いたのもつかの間、3分後には再び起きてしまいましたが、その後に午前0時になる前にベッドで静かに眠り始め、尾河さんも穏やかな一晩を過ごすことができました。
朝、尾河さんの夫・仁崇(きみたか)さん(38)が迎えに来ました。
夫の仁崇さん:
「夜中に起きた時に、(長女は)自分だと泣き止まなかったりするので、(妻の)負担が大きいと思うんですけど、こういうところがあると助かりますね」

利用者の尾河さん:
「寝ていたんだなと思って、無意識に。他の人がいるからぐっすり寝られるし、安心して預けられる」
ママと赤ちゃんの「長い孤独な夜」から、少しでも楽になってほしいと始めた夜泣きカフェ。
荒井さん:
「近くにそんな場所があるんだ、利用してみたいなって思っていただくだけで、ちっちゃい1人から2人、2人から3人と助けていける人がいればね」
朝倉さん:
「リアルなサポートが近くにあるというのが、すごく勇気になるんじゃないかなと思います」
夜泣きカフェは、愛知県内で広がりをみせています。瀬戸市にある『たゆたば』では、書店の2階を利用して毎月1回「夜泣きカフェ」が開かれています。

利用料は500円、利用時間は午後8時半から深夜0時ごろまで、対象は0~2歳児(応相談)となっていて、保育士の資格をもつボランティアらで見守ってくれます。1階の書店にある本を持っていって読むことも出来るということです。
