ハンタウイルスの集団感染が疑われるクルーズ船「MVホンディウス号」。
日本時間8日午後現在、乗客・乗員約150人を乗せ、受け入れ先のスペイン・カナリア諸島に向け航行を続けています。
一方で、受け入れる側の島の薬局店員からは「感染が広がるかどうか分かりません。何もありませんように」といった不安の声が聞かれました。
クルーズ船の到着が刻一刻と迫る中、WHO(世界保健機関)は7日、ハンタウイルス感染者が新たに2人確認され、感染者は合わせて5人になったと発表しました。
WHO・テドロス事務局長:
潜伏期間は最大6週間に及ぶ可能性があるため、さらなる症例が報告される可能性がある。
問題のクルーズ船では、これまでに乗客のオランダ人夫婦とドイツ人女性の3人が死亡。
クルーズ船で最初に発症したオランダ人夫婦は乗船前、出発国のアルゼンチンでネズミと接触していた可能性があることが明らかになりました。
AP通信によりますと、夫婦は乗船に先立ち、アルゼンチン南部のウシュアイアでバードウォッチングに参加。
その際に立ち寄った埋め立て地でネズミに接触した可能性があるというのです。
先ほどWHOは、ハンタウイルスの感染が確認されたオランダ人女性と接触し、入院していた女性客室乗務員が「陰性だった」と発表しました。
日本時間の10日にも、クルーズ船が到着する見通しのカナリア諸島のテネリフェ島で、街中の様子を見てみると、マスク姿の人は見当たりません。
取材班が島の薬局を訪ねると、普段はほとんど売れないマスクが30個近く売れるという異変が起きていました。
薬局の店員は「ここにクルーズ船が来るから、高齢者が不安に感じているのでしょう。数日間は多く売れるかもしれません」と話します。
島に広がる不安。
クルーズ船が到着する予定の港では、スペインメディアが取材をする様子がありました。
地元メディア:
自治体と島民に大きな不安が広がっています。
クルーズ船について、現地の自治州知事は「船は接岸せず沖合に停泊するだけ」との認識を示し、乗客は別の船に乗り換えて隔離された状態で空港へ移送されるとしています。
各国が警戒を強めるハンタウイルス。
厚生労働省は、仮に感染した乗客が日本に入国した場合であっても、国内でヒト-ヒト感染により感染拡大する可能性は低いとしています。