えん罪の可能性がある場合に裁判をやり直す「再審」制度の見直しを巡り、自民党は7日午後2時から、詰めの会議を行っています。

7日の会議で法務省が示した見直し案では、裁判所が再審を決定した場合、検察が不服を申し立てる「抗告」を「原則禁止」とし、十分な理由がある場合を除いて禁止するとしています。

法務省の当初案は抗告を維持する内容でしたが、自民党内で「再審まで長期化する」と批判が噴出し、法務省が修正した形です。

一方、一部の議員からは「『原則禁止』を法律の付則ではなく本則に明記すれば認める」として、法務省に対してさらなる譲歩を迫る声も出ていて、抗告の扱いを巡る政府と自民党の議論は最大のヤマ場を迎えています。

山﨑夕貴キャスター:
議論がヤマ場を迎えている「再審制度の見直し」ですが、これまで政府と自民党の間で激しい議論が続いてきました。

自民党・井出議員:
自民党は法務省のためにあるんじゃないんだぞ!国民のためにあるんだぞ!忘れるなよ!

自民党・稲田元防衛大臣:
不誠実なんだよ!不誠実なの!

山﨑夕貴キャスター:
このように先月の会議では、議論が紛糾する場面もありましたが、最大の焦点となっているのが、再審の決定後に検察が不服を申し立てられる「抗告」です。政府の原案では、裁判所の決定や判断に対する検察の「抗告」を残す形になっていましたが、長期化の要因になるということで反対論が噴出しました。そこできょう政府は再修正案を提示。抗告を原則禁止にし、十分な理由があるときに限り可能とするなどとしています。ここからは詳しいことをフジテレビ政治部・福田真子記者に聞いていきます。ポイントは「抗告は原則禁止、決着は?」「政府の再修正案、懸念も?」の2つです。まず1つ目のポイント、「抗告の原則禁止」で反対派議員に譲歩する形となりましたが、7日の会議で決着できるんでしょうか?

フジテレビ政治部・福田真子記者:
10回目となる党の会議は午後2時から始まり、2時間たった現在も続いていて、今まさに最大のヤマ場を迎えています。関係者によりますと、政府がきょう提示した修正案では、「再審開始決定を取り消すべき、十分な理由がある場合」を除き、原則「抗告禁止」とすることに加え、必要に応じて「5年ごと」に法律を見直すことが盛り込まれています。「例外的な抗告なら意味がない」などと「全面禁止」を主張する声は、以前より少なくなりましたが、今、懸案になっているのは、法務省案で「抗告の禁止」が法律の条文の最後に付随的な事項を記述する「付則」に盛り込まれていることです。反対派の自民党議員からは、「付則で禁止なら抗告してもいいけど、気をつけてやってねということになってしまう」、「抗告禁止を『本則』に盛り込むことは最低条件だ」との声が出ていて、7日の議論の最大の焦点は、抗告の禁止が法律の本体となる「本則」に盛り込まれるかどうかです。しかし、付則か本則か決着しても、それで全てがまとまるかは予断を許さない状況です。ただ、ある党幹部は、「今国会で改正法を成立させるにはあまり時間がない」と話していて、きょうにも決着を図りたい考えです。

山﨑夕貴キャスター:
きょう決着するかどうかはまだ分からない状況ですね。2つ目のポイントです。政府の再修正案を巡っては懸念の声もあるということですが、どういうことですか?

フジテレビ政治部・福田真子記者:
法務省の当初の案は「抗告維持」でしたが、自民党内の激しい反対を受け、「原則禁止」へと変更していて、議連側に譲歩した形です。法務省は、法務大臣の諮問機関、専門家による法制審議会の答申を受けて当初の案をつくっているため、自民党内からは「法制審議会の結論をちゃぶ台返しして変えるのはあり得ない」とする声も聞かれます。

山﨑夕貴キャスター:
今後の国会への法案提出の見通しはどうなんでしょうか?

フジテレビ政治部・福田真子記者:
政府は今国会での法案成立を目指していて、きょうの自民党の会合で認められれば、速やかに閣議決定して国会に提出したい考えです。しかし、政府が当初の目標としていた4月10日の閣議決定からすでに1カ月の遅れが発生していて、今国会で法案が成立するかどうかは見通せない状況です。

フジテレビ
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政治部
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