俳優の大東駿介さんが、訪れた街のうんちくや、まだ地元住民にも知られていないような魅力を探す「発見!てくてく学」。
今回訪れたのは、京都市左京区・比叡山の麓に広がる一乗寺エリアです。
今回のテーマは「京都・一乗寺エリアが日本屈指のラーメン激戦区になった理由を学ぶ」。
街のメインストリートは「ラーメン街道」とも呼ばれています。
全国からファンが訪れるこの地に、なぜラーメン屋が集結するようになったのか。
大東さんが街を歩きながらその原点を探りました。
■ここ10年でラーメン店が激増
歩き出すとすぐに「ラーメン二郎 京都店」や「ラーメン横綱 一乗寺店」を発見。
さらに進むと、営業を終えたばかりの「らーめん大蔵 一条寺店」の店主に出会いました。この地で約20年営業していて、背油と濃厚醤油がマッチしたラーメンが人気です。
【店主】「ここ10年ぐらいでめちゃくちゃ増えた」
らーめん大蔵がオープンした当初、周辺のラーメン店は「珍遊」「横綱」など数えるほど。
しかし徐々に店が増え、「ラーメン街道」と呼ばれるようになると、さらに多くの店が集まってきたといいます。
■なぜラーメン店が増えた?
ラーメン店が増えた大きな要因として店主が挙げたのが、周辺の大学の存在です。
【店主】「学生が多いから。京都大学があって、京都芸術大学があって」
【大東駿介さん】「確かに学生さんはラーメンあったら嬉しいもんなぁ」
らーめん大蔵はかつて、朝4時や5時まで営業し、夜中でも学生で賑わっていたといいます。
昼も夜も夜中もラーメンが食べられる街。それが一乗寺でした。
■無人古着屋の店長が語る”もうひとつの理由”
調査の途中、大東さんはユニークな人物に出会いました。
塾講師と無人古着屋の店長を兼業する山田将生さんです。
ちょっと寄り道して無人古着屋を見学したあと、ラーメンの話題に。
山田さんはかつて一乗寺にある二郎系ラーメン店「夢を語れ」でアルバイトをしていた経験の持ち主。
「夢を語れ」では以前、「自分の夢を語るとラーメンが無料になる」サービスを行っていたそうです。
学生が殺到して大行列になり、「『じゃあ別のラーメン屋行こう』と周辺の店にも客が流れていった」と、山田さんは分析します。
人気店が人を呼び、さらに新しい店が育っていく好循環が生まれたのかもしれません。
■創業約50年の名店「天天有」が明かす激戦区の原点
一乗寺がまだ「ラーメン激戦区」と呼ばれる前から営業している老舗ラーメン店があります。
1976年ごろにオープンした「天天有」です。現在は創業者の息子が二代目となり、店を守っています。
もともとは修学院エリアで屋台としてスタート。
保健所の規制が厳しくなり屋台営業ができなくなったことをきっかけに、店舗を構えたのが現在の場所でした。
■「家賃の安い下宿」が増加理由か
一条寺にラーメン屋が増えた理由について、二代目はこう語ります。
【天天有二代目】「この辺りは『下宿』と言われるところが結構多かったんですよね。学生さんからしたら家賃が安くて」
一乗寺は大学がある街中から少し離れているため、家賃の安い下宿先が多く存在していました。
夜遅くまで学生であふれる環境のなかで、安く楽しめるラーメンの需要が自然と高まっていったのです。
天天有自慢の鶏白湯ラーメンをいただいた大東さんは思わず感嘆の声を上げます。
【大東駿介さん】「一見サラっとしてるように見えるけど、口の中にうまみがふわっとまとわりつく。めちゃくちゃ美味しい」
スープは少量の豚骨を一緒に煮ることで、コクがありつつも爽やかな味わいに仕上げているそうです。
■ミシュラン掲載店があえて移転した理由
調査の締めくくりに訪れたのは、ミシュランガイドにも掲載された「らぁ麺とうひち」。
京都市北区で7年間営業していましたが、4年前にあえてこのラーメン街道へ移転してきました。
【代表・袖岡哲也さん】「色んなジャンルのラーメン屋さんがあるので、僕もここで勝負したいなと思って」
■超繊細な鶏醤油ラーメンに大東さんも唸る
「とうひち」では看板メニューの鶏醤油らぁ麺に加え、週替わりで様々な味のラーメンを開発しています。
メキシコのタコスをイメージしたまぜそばや韓国風まぜそばなど、その発想は自由自在。
中学生の頃から自分でラーメンを作っていたという根っからのラーメンマニアならではの挑戦です。
鶏醤油らぁ麺は、鶏ガラを7時間以上炊いた出汁と、香ばしい生揚げしょうゆのカエシが特徴。スープの素材は地鶏と水のみというシンプルさです。
【大東駿介さん】「めちゃくちゃ繊細やけど、ほんまに素材1個1個の風味、香りがバッと広がりますね」
■老舗と新鋭が刺激し合ってより良いラーメンが生まれる街
実は袖岡さんは一乗寺で生まれ育ち、天天有のラーメンを食べて育った人物でもあります。
【袖岡さん】「自分のラーメンのソウル的なところには天天有さんだとか、一乗寺の昔からあるラーメン屋さんが僕の魂の中にある」
【大東駿介さん】「老舗も新しく入った店もお互いに刺激し合いながら、より良いラーメンが育たざるを得ない環境がこの地にあるということなんですね」
短時間で2杯のラーメンを平らげた大東さんは、満足げに「おいしそうさまでした」と笑顔を見せていました。
(関西テレビ「newsランナー 大東駿介の発見!てくてく学」2026年4月16日放送)