この季節ならではの風景、福島県内では田植えが始まっている。「令和のコメ騒動」と言われていたコメ不足や価格の急高騰は落ち着きつつあるが、生産者・消費者ともに不安は残るようだ。

■厳しい状況での田植え
大玉村の兼業農家大内初弥さん(73)の田んぼでは、今年初めての田植えだ。そして今、頭を悩ませているのが…「去年から比べれば1割くらい上がっているよね、やっぱり。毎年肥料は上がってますよ」と大内さんは話す。
機械を動かす燃料も肥料も値上がりし、生産者にとっては厳しい状況での田植えだ。

■コメの価格は下落傾向
一方、消費者には明るい兆しも見えてきている。大玉村の直売所を訪れた人は「価格は安くなってはいますよね」と話す。
2024年から上昇を続けてきたコメの販売価格だが、3月は5キロあたり4千円を切り、最新の価格は3883円となっている。
しかし、こんな声も。二本松市から訪れた人は「農家の大変な思いすればねもっともっと上がってもいいと思いますよ」と話す。

■作付け面積は前年と同じに設定
「令和のコメ騒動」を受け2025年は、主食用米の作付面積が前の年から2割ほど増えたが、県やJAなどで構成される「調整会議」は今年の作付けも2025年と同じ面積に設定。ただし、在庫が増えれば価格の下落を招くことから生産者に対しては「需要に応じた生産」が呼びかけられている。

■農家の苦悩は続く
深刻な「米騒動」からは脱したように見えても苦悩の日々が続く。大玉村のコメ農家・大内さんは「農家としては高いことに越したことはないんだけども、うちでは兼業農家だから、たとえば4・5年前みたいなコメの値段では、やっぱり廃業せざるを得ないのは本音のところだし、ようやく今の値段になってなんとか持続可能なのかな」と話した。

消費者と生産者、双方が納得できる着地点が求められている。

福島テレビ
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