子供たちの活動を取り巻く環境が大きな転換期を迎えています。その一つが部活動です。これまでは顧問を務める教職員が指導してきましたが、教職員は平日は授業と部活動、土日は練習や試合の引率を担うため、時間外労働や休日出勤が増加していました。
そこで検討されているのが「部活動の地域移行」です。地域のクラブや外部の人材に指導を任せることで教員の負担を減らすとともに、より専門的な指導につなげる狙いがあります。北秋田市の中学校は、野球部をクラブに転換する取り組みを進めています。
北秋田市の鷹巣中学校です。グラウンドには野球に励む中学生の姿がありますが、これは部活動ではありません。4月1日に始動した軟式野球の地域クラブ「KITAAKITA TAKANOSU BASEBALL CLUB」の活動です。
クラブは部活動の地域移行を見据えて設立されたもので、鷹巣中学校の野球部を主体に、北秋田市と上小阿仁村の中学生を対象にしています。鷹巣中学校の26人と上小阿仁中学校の2人、合川中学校の1人で活動をスタートしました。
九嶋麗央主将(3年):
「ほかの学校からも来ることで、僕たちにも刺激があり、楽しく野球ができている」
上小阿仁中学校1年・田村晴琉さん:
「野球の技術だけでなく、北秋田市のクラブで人間としての心も鍛えていけるよう頑張りたい」
北秋田市や上小阿仁村は、2032年度までにすべての中学校で部活動の募集を停止する方針ですが、地域には受け皿となるクラブがありませんでした。
成田裕一郎監督:
「北秋田市の中学校の野球部の人口がすごく減っていて、野球をそもそもやらなかったり、ほかの地区の野球クラブに入ったりしてしまうので、それを阻止して受け皿になれるようクラブを立ち上げた」
学校と指導者が中心となってクラブを設立し、鷹巣中学校の校長が代表を務めます。当面は鷹巣中学校の教職員が監督を務めますが、今後は外部人材の登用などを検討するということです。
一方で、クラブとして公式戦に出場するには半年以上の活動実績が必要です。そのため2026年度に限っては、公式戦はこれまで通り鷹巣中学校として出場し、練習試合などはクラブとして参加することにしています。
また、部員の住むエリアが広がったため、送迎など保護者の負担をどう減らすかが課題です。
保護者:
「遠くから来る人は交通費もかかるし、道中何が起こるか分からないのは懸念要素になるかもしれない」
子供たちの活動の場をどう守り、つなげていくか。模索しながら活動する新しいクラブは、今後の地域移行の指針となるかもしれません。