マイページ
「一度人と接触したクマは極めて危険」岩手・紫波町の事例から専門家が警鐘 山菜採り時の遭遇対策|FNNプライムオンライン
「クマ列島」~“森”から“街”へ出没相次ぐ

「一度人と接触したクマは極めて危険」岩手・紫波町の事例から専門家が警鐘 山菜採り時の遭遇対策

Google ニュース プリファードソース

岩手県紫波町の山林で、行方不明の女性を捜索していた警察官がクマに襲われ、近くで女性とみられる遺体が見つかった。専門家は「一度人と接触したクマは極めて危険」と警鐘を鳴らす。活動時期の前倒しや山菜採りの増加など、クマとの遭遇リスクが高まる中、注意点を整理する。

二次被害の危険性指摘

4月21日、紫波町の山林で、行方不明の女性を捜索していた50代の男性警察官がクマに襲われ、顔などに大けがをした。クマはその場で駆除された。

警察官がクマに襲われ、クマに襲われたとみられる女性の遺体が見つかった岩手・紫波町の山林
警察官がクマに襲われ、クマに襲われたとみられる女性の遺体が見つかった岩手・紫波町の山林
この記事の画像(8枚)

その後、現場周辺ではクマに襲われたとみられる女性の遺体が見つかった。

この事例について、クマの生態に詳しい岩手大学の山内貴義准教授は次のように語る。

岩手大学・山内貴義准教授
岩手大学・山内貴義准教授

岩手大学・山内貴義准教授:
(女性は)クマとおそらく至近距離で遭遇してしまってクマに襲われた。その後に警察官が捜査に入って襲われて、二次被害という形になってしまった。一度人間と接触した個体の取り扱いは非常に難しい。次に人が近づいたときに、ものすごく狂暴になる。

クマ活動時期の前倒し

その上で、2026年はクマの活動時期そのものが例年より早まっているという。

2025年10月盛岡市内丸の中津川付近に出没したクマ
2025年10月盛岡市内丸の中津川付近に出没したクマ

山内准教授は、「通常クマは3月ぐらいまで冬眠しているが、今年は春先に暖かい日が続いて、冬眠明けがかなり早い。3週間くらい早い。冬眠明けが早くなると、早い時期からクマが活発に動き始める」と説明する。

2025年10月盛岡市・原敬記念館の敷地内に出没したクマ
2025年10月盛岡市・原敬記念館の敷地内に出没したクマ

また、2025年の秋に人里に現れた個体が、再び出没している可能性も指摘する。

岩手大学・山内貴義准教授:
(去年)秋に出没した個体が、里の味、人間の周りにおいしいものがあると学習し、多くの個体が今出没していると思う。

山菜採り時の遭遇対策

この時期、特に注意が必要なのが山菜採りだ。山内准教授によると、人が食べる山菜とクマが食べる山菜がほとんど重なるため接触してしまう確率が高いという。

岩手大学・山内貴義准教授
岩手大学・山内貴義准教授

岩手大学・山内貴義准教授:
人間は山菜採りに入るが、実はクマも山菜が大好きである。人間が食べる山菜とクマが食べる山菜はほとんど重なり、どうしてもクマと接触してしまう確率が高くなる。人間が(山菜に)近づくと猛烈に攻撃してくる。

クマと遭遇を防ぐため人の存在を知らせることが有効
クマと遭遇を防ぐため人の存在を知らせることが有効

遭遇を防ぐためには、鈴やラジオ、笛などで音を出し、人の存在を知らせることが有効だという。

そのうえで山内准教授は、特に見通しの悪い場所では、笛を吹きながら進むことを勧めている。また、早朝や夕暮れ時といったクマの活動が活発な時間帯の入山は避けるべきと呼びかけた。

警察官がクマに襲われ、クマに襲われたとみられる女性の遺体が見つかった岩手・紫波町の山林
警察官がクマに襲われ、クマに襲われたとみられる女性の遺体が見つかった岩手・紫波町の山林

今後、クマは繁殖期を迎え、さらに気性が荒くなるおそれがあり、山に入る際には一層の注意が必要である。

岩手めんこいテレビ
岩手めんこいテレビ

岩手の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。

  • 1
  • 2
関連記事
【よく一緒に読まれている記事】
クマ被害「顔のけがが8割」救急専門医「防御姿勢が命守る」 春先の出没が急増、岩手県で前年約5倍 人里での冬眠影響か
クマ被害「顔のけがが8割」救急専門医「防御姿勢が命守る」 春先の出没が急増、岩手県で前年約5倍 人里での冬眠影響か
「クマ列島」~“森”から“街”へ出没相次ぐの他の記事
住宅地でも襲われる時代に 救命医療の現場が本気で挑むクマ外傷“重症化防止”プロジェクト 秋田大学が頭や顔を守る防護用品と防御姿勢教材の開発に着手 クラファンで支援募る
住宅地でも襲われる時代に 救命医療の現場が本気で挑むクマ外傷“重症化防止”プロジェクト 秋田大学が頭や顔を守る防護用品と防御姿勢教材の開発に着手 クラファンで支援募る
社会
捕獲劇から一夜、住宅街の同じ場所にクマ 親探す子グマか 冬眠に備えて活発になる秋 遭遇に注意
捕獲劇から一夜、住宅街の同じ場所にクマ 親探す子グマか 冬眠に備えて活発になる秋 遭遇に注意
社会
住宅軒下に…親子とみられるクマ2頭駆除 体重25キロのメスと5キロのオス 京都府では初となる緊急銃猟実施 京都・舞鶴市
住宅軒下に…親子とみられるクマ2頭駆除 体重25キロのメスと5キロのオス 京都府では初となる緊急銃猟実施 京都・舞鶴市
社会
「クマだと思った次の瞬間、倒されていた」仙台市で今年初のクマ被害 襲われた60代男性が語る衝撃の一瞬
「クマだと思った次の瞬間、倒されていた」仙台市で今年初のクマ被害 襲われた60代男性が語る衝撃の一瞬
社会
一覧ページへ
×