唐津市沖の玄界灘に浮かぶ離島、向島。県内で最も小さなこの島の小学校が4月、14年ぶりに復活しました。先生と児童、1人ずつの学校の新たなスタートを取材しました。

唐津市肥前町の港から連絡船で約15分の距離にある離島、向島。
周囲約4キロのこの島は、唐津市の7つの離島の中で最も小さく、島民の数も最も少ない40人足らず。
そんな小さな島にこの春、14年ぶりとなる小学生が。
島で生まれ育った古川みつきちゃん6歳。
みつきちゃんの入学にあわせて長らく休校となっていた島の分校が再開することになりました。
4月3日、新入生のみつきちゃんを迎え入れる準備のため、向島分校の本校、肥前小学校の先生たちが島を訪れていました。
島にあるかつての校舎は老朽化などから使うことができず、すぐそばの別の建物が新たな学び舎となります。
この春、向島分校にやってきた礎靖久先生。
教師39年目の大ベテランで前任地では校長を務めていました。
離島での勤務は初めてで、1対1で教え子と向き合うのも未知の経験です。

【肥前小学校向島分校 礎靖久先生】
「教職人生をいったんやり直すというか1人の子どものためにやれるということもあってもいいのかなと思って決断したところですね」

4月14日、みつきちゃんと先生は入学式に参加するため本校の肥前小学校に来ていました。
同級生に囲まれ硬い表情のみつきちゃん、いよいよ晴れ舞台に臨みます。
心配そうに振り返る礎先生のあとに続き、みつきちゃんが入場。
上級生や保護者など大勢の人が見守る中、練習した返事の成果は…。
少し緊張した様子でしたが最後の写真撮影では、笑顔の礎先生に声をかけられ表情も柔らかくなります。
入学式の次の日、ソワソワしながら待つ礎先生のもとにみつきちゃんが初めて登校してきました。
1日のはじまりの「あさのかい」はパソコンで本校と映像をつなぎ、リモートで行われます。
そして先生と子ども、2人きりの初めての授業が始まります。
2時間の1対1での授業を終えた礎先生、みつきちゃんを自宅に送り届けて初日を振り返ります。

【肥前小学校向島分校 礎靖久先生】
「(はじめての授業は)できてないなあって感じですね、こっちが“ああ準備不足だな”って思うことばっかりで。だんだんこう合わせてうまくやれるようになっていければなっていう感じですかね、難しい」

教壇に立つ中で自らも学びながら、貴重なこの環境を生かした教育をしたいと話します。

【肥前小学校向島分校 礎靖久先生】
「ひとりだからこそできること、いろんなことに挑戦したり、教科書通りのじゃなくて本人のやりたい方向からやりたいことをって感じですかね」

サガテレビ
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