福島にオープンしたゲストハウス「FARO」

2020年4月、福島・いわき市の中心部にオープンしたゲストハウス「FARO」。

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FARO・北林由布子さん:
これは“サンマのポーポー焼き”の生地でして。普通は郷土料理なんですけども。とても新鮮なサンマで作ったすり身がおいしかったので、これはピザにしてみたいと思って

ゲストハウスの代表・北林由布子さんは、イタリア料理店のシェフの顔も持ち、野菜や魚は地元のものにこだわり、直接生産者から仕入れている。
震災が1つのきっかけになった。

FARO・北林由布子さん:
地元の(生産者の)方々のところを回って、どういう取り組みをされているのか、どういうことで作っているのかをお聞きして、それを発信しながら食べていただくのが一番安全で安心で。震災をきっかけに出会いを得たことで、地元のこんなに素晴らしいモノがある、本当に再発見させていただいて

震災後、さまざまな出会いを経て、大きな変化があった。

FARO・北林由布子さん:
違うジャンルの人たちと出会うと、ものすごく面白い化学変化が起きるというのが実感としてあったので。「こういうふうな街だったらいいな」とか、思っているだけではやっぱり変わらないなって。「こういうふうになりたい」というのがあれば、自分でやっちゃうしかないんだなというのがあったので

1階にはカフェとラウンジ 人それぞれの過ごし方を提供

ゲストハウスの1階は、食事が出来るカフェに、イベントスペースを兼ねたラウンジでもある。

FARO・北林由布子さん:
今ちょうど「パレスチナの小さな営み」という写真展をやっておりまして。今コロナで気軽に海外に行けませんし、そういう意味で文化に触れられるというのも、ゲストハウスのラウンジとしては、すごくいいかなと思ったので

食事を楽しむ人に、ゆっくりとラウンジの空間を過ごす人。
さまざまな目的で「FARO」に訪れる。

訪れた人:
いろいろなモノを置いてくださっているので、色んな趣味を持った方が集まれる空間になっていて、すごくいいのかな。おいしいモノも食べられるので、「立ち寄りたいな」って思えるような場所なのかなと思います

2階は宿泊ができるドミトリー 人が集うイベントも

そして2階は…

FARO・北林由布子さん:
トイレとかがあって、ドミトリーという宿泊の施設になります。長期滞在にはとても向いている場所だと思ったので。そうすると、いわきの魅力がより伝わるかなと思ったので。やったことないにも関わらず宿泊業にチャレンジしてみました(笑)

ゲストハウスでは毎月開かれているイベントも。
地元で活躍するさまざまな職業の人と共に、いわき市の現状や魅力をオンラインで発信している。

FARO・北林由布子さん:
自分の中ではあんまり、被災地ってもう思っていないところもありまして。(震災が)あったからこそ、いろいろ気付けたことが、私たちあると思うので。何か、それを外に発信出来る場所になったらなと、すごく今は思っています

震災をきっかけに開業したゲストハウス。
新型コロナウイルスの影響もあるが、さまざまな人がこの街に訪れ、賑わって欲しいと北林さんは願っている。

FARO・北林由布子さん:
FARO(ファロ)というのは、イタリア語で「灯台」という意味なんですけども。夜になると(まわりが)結構、暗くなっちゃうんですね。そんな中、ここだけ明かりがついていて、旅で来た人がその明かりに向かって来ていただいて、プラットフォームのような場所になって欲しい

いわき市の中心部にできた新たな灯台が地域を照らしていく。

(福島テレビ)

福島テレビ
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