4月20日に三陸沖で発生した地震を受けて、気象庁と内閣府は20日の会見で、今後1週間程度、防災への意識をより一層高めるよう呼びかけました。
気象庁などは、地震発生から約2時間後の20日午後7時半に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。
内閣府の担当者
「マグニチュード8以上の大規模地震が日本海溝・千島海溝沿いで発生する確率が、平常時は0.1%であるのに対し、今後1週間1%の確率でマグニチュード8以上の大規模地震が発生する可能性がある。自らの命は自らで守るという考えで、防災対応を取ってほしい」
「北海道・三陸沖後発地震注意情報」は2025年12月以来、2度目の発表となります。
この情報は、北海道から岩手沖の日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード7以上の地震が発生した場合、より大きな地震への注意を呼びかけるものです。
2022年から運用が始まりましたが、きっかけとなったのが15年前の東日本大震災でした。
東日本大震災では、2011年3月9日にマグニチュード7.3の地震が発生し、その2日後にマグニチュード9.0の巨大地震が発生しています。
このことから、より大きな地震への注意を呼びかけ被害を最小限に抑えようと運用が始まりました。
後発地震注意情報発表の基準はマグニチュード7で、4月20日の地震はマグニチュード7.7とその基準に達しています。
注意情報の対象となる地域は岩手県内全てではありません。
対象はマグニチュード9クラスの巨大地震が起きた場合「3m以上の津波」や「震度6弱以上の揺れ」が想定される地域です。
県内では沿岸部と盛岡から一関までの内陸部、あわせて23の市町村が対象となっています。
対象地域の住民は、日頃の備えの再確認が必要です。
具体例としてあげられるのが「緊急情報の取得態勢の確保」「非常食の備蓄」「避難場所・避難経路の確認」などです。
また特別な備えとしては「すぐに逃げ出せる状態で寝ること」「非常用品を常に持ち歩くこと」なども重要です。
一方でこの注意情報を巡っては3月、内閣府が気になる調査結果を発表しています。
北海道から千葉県までの7道県に住む3500人を対象に行ったアンケートの結果、前回の注意情報の発表後「日頃の備えはないが、何もしていない」という人が35%、「日頃からの備えがあるため、何もしていない」という人が22%でした。
あわせると「何もしていない人」が57%に上っています。
また「特別な備え」として「枕元に防災グッズを置くなど、すぐに逃げられる態勢をとった」という人はわずか8%にとどまりました。
この結果について、東北大学の佐藤翔輔准教授は次のように話しています。
東北大学災害科学国際研究所 佐藤翔輔准教授
「発生の仕方によっては、東日本大震災を上回る規模で(地震が)発生し、それよりも広い高い津波が予想されていることになる。そうした余震のようなものが起きるかもしれないと情報が出ていながら、備えをしなかった人・確認をしなかった人がかなり多数みられたのは、非常に考えなければならない事態」
佐藤准教授は、津波による浸水が想定される区域では避難場所・避難経路の確認をしてほしいとしたうえで、大事な2つのポイントを意識してほしいと呼びかけます。
東北大学災害科学国際研究所 佐藤翔輔准教授
「就寝中の態勢です。後発地震注意情報が出てからの1週間は、寝ている場面でもすぐに避難できるような態勢にしてもらうことが大事。もう一つは外出中。たまたま買い物に、たまたまレジャーなどで外出している人は、その場所がどういう場所か分かっていない人も多いのではないでしょうか。外出先の浸水想定の有無と、浸水が想定されている場合は避難場所の確認をしていただきたい」
後発地震注意情報が出ているからといって巨大地震が必ず起きるというわけではなく、内閣府も備えを行ったうえで社会経済活動を継続することを呼びかけています。
まずは「就寝中」と「外出中」に地震が発生した場合を想定して備えてほしいと思います。