宮城県塩釜市に、まちの課題でもある空き家を活用した民泊施設が、22日にオープンします。手がけたのは、県内の住宅メーカーで、「泊まったからこそ分かる町の魅力を伝えたい」と意気込んでいます。

梅島三環子アナウンサー
「JR本塩釜駅から車で5分ほどの場所です。見上げると、塩釜神社の表参道…202段の石段が続いています。民泊施設は、その石段のすぐ麓にあるこちらの施設。その名も、『STAY SHIOGAMA』です。」

塩釜市西町に22日にオープンする「STAY SHIOGAMA」。
1日1組限定の民泊施設で、最大5人まで泊まることができます。

部屋は、必要な機能に絞ったシンプルなつくり。滞在そのものを楽しめる設計にこだわったそうです。
そして、屋外は…。

梅島三環子アナウンサー
「窓を開けてベランダに出ると…立派な鳥居、また塩釜神社へと続く階段が見られます」

ベンチに座って、ここからしか見られない厳かな景色を堪能。静かな時間を過ごすことができます。

この民泊施設を手がけたのは、富谷市に本社を置く住宅メーカー、「あいホーム」の社長、伊藤謙さんです。
そもそも、なぜ、住宅メーカーが、”民泊”なのでしょうか?

あいホーム・伊藤謙社長
「建築で余った材料をもったいないから家具に使うなどクリエイティブリユースをしていた。それをしていたら、空いている建物も資源という気持ちになってきて、ゼロから作らなくてもすごく短期間で民泊施設を作れると思えて、空き家に目を付け始めた」

人口減少などを背景に近年、増加する空き家‥。
総務省の調査によりますと、2023年の時点で宮城県内では、全住宅の12.4%に上り、過去最も高い割合となりました。
塩釜市内の住宅でも全体の15%が空き家となっていて、放置されたり管理に不備があったりする場合は、倒壊のリスクや景観の悪化などを招く可能性があるといいます。

今後も増加するといわれる空き家を活用した新たな「民泊事業」ですが、この施設はそれだけではありません。

梅島三環子アナウンサー
「きょうは、塩釜神社でお祭りが開催されます。この施設2階で宿泊し、1階はイベントスペースとして活用されています。」

この日は、店内で飲み物を提供しながら、店の外にDJブースを設置。訪れた人たちは塩釜神社を見上げる贅沢なロケーションで、祭りにあわせた柔らかな光を感じながら、イベントを楽しみました。

訪れた人
「イベント狙いですね。それで来ました。屋外でDJイベントはあまりないかもしれない。しかもお花見しながらとなるとすごくいい。仙台ではなかなかない。」
Q.この立地はどう?
「最高じゃないですか。202段の下でお酒を飲める。人が集まれる場所って、塩釜は少ない。ここにいろんな人が集まって塩釜を活気づけられたら素晴らしいと思う。」

あいホーム・伊藤謙社長
「普段は神社でお参りしている所が、音楽で楽しんだりみんなで話したりしている姿は新鮮でした。すごく良かったです。今まで塩釜でなかったことをやる役割なのかな。そういうふうに思った今日でした。」

民泊施設に、イベントスペース。塩釜に誕生する新たな施設に、市も集客に向けて期待を寄せています。

塩竈市産業建設部商工観光課観光係 鈴木貴裕係長
「(塩釜市は)ホテルなど宿泊施設が少ない。今回できたところは貴重と思っている。宿泊者数が少ないことで、市へ滞在してもらえる時間が短い。日帰りしてしまうことで観光消費につながらない。新たにできることで、より多くの人に塩釜に訪れてもらえると思うので大変期待している。」

民泊施設のオープンは22日。伊藤さんは今後への意気込みをこう語ります。

あいホーム・伊藤謙社長
「神社の麓という場所は、夜とか朝、すごく静かで気持ちがいい。これは泊まった方にしかわからない体験だし、じっくり歴史や食、近くの飲食店を楽しんでもらうことができるのがここの特徴かと思う。泊まった方にしかわからない事を僕らもすぐに応えていってまちにとって良いものを作っていきたいと思います」

仙台放送
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