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 宮崎県内で最も高齢化が進む美郷町が、大手不動産会社の調査で「Uターンしたい街ランキング」全国8位に選ばれた。2月に県内最年少の町村長として就任した43歳の長尾拓町長は、「美郷に帰れる町づくり」をめざす。人口減少や全国有数の高齢化率という厳しい現実に直面しながらも、伝統的なコミュニティの力を活かした新たな地方創生が始まっている。

全国8位のUターン希望率

不動産大手の大東建託が2021年からの5年間、出身地を離れて暮らす全国の約47万人を対象に行った調査で、美郷町は「Uターンしたい街ランキング」で全国8位にランクインした。

(Uターンしたい街ランキング)
(Uターンしたい街ランキング)

 美郷町のUターンしたい率は60パーセントとなっている。人口減少や担い手不足という課題も抱える中、若きリーダーが移住したい、帰ってきたいと思う街づくりに挑む。

 (決意を語る長尾拓町長)
 (決意を語る長尾拓町長)

2026年2月の町長選挙で、現職を破り、初当選を果たしたのが長尾拓町長(43)だ。

美郷町 長尾拓町長:
絶対、美郷は良くなります。

当選から約2カ月経った4月5日。その姿は地域の祭り会場にあった。

(地域住民と談笑する長尾拓町長)
(地域住民と談笑する長尾拓町長)

人口約250人の和田区で今年で15回目を迎えた「菜の花・鯉のぼり祭り」。地区の学生から高齢者まで約60人が参加し、長尾町長は住民と気さくに言葉を交わしながら交流を深めていた。

長尾町長は県庁職員を経て2023年に故郷・美郷町にUターン。その後、約2年間、地域おこし協力隊として活動する中で、町の課題を痛感したという。

美郷町 長尾拓町長:
私もそうでしたけど、地元に帰ってくるときに大きく考えることは、仕事と住む場所と、どういう地域なのかというところだと思うんですね。この3つがまだ美郷町は弱いところがありまして。

高齢化と担い手不足の壁

美郷町は人口4327人に対し、その半数以上(54.4%)が65歳以上と、県内で最も高齢化率が高い町だ。

中学卒業から美郷町に住む男性(70)は「昼間は年寄の村になってきた。もうちょっと若い者に来てもらえるような村になってくれたら」と話す。

また、5年前にUターンした30代の男性は「高齢者世帯が大きいので、そういう人たちが一気に抜けてしまったときに農村地を管理できる人がいなくなるというのが懸念」と将来を不安に思っている。

課題が山積する一方で、長尾町長は美郷町の強みを「人の繋がりの強さ」にあると見ている。

(美郷町について説明する長尾拓町長)
(美郷町について説明する長尾拓町長)

美郷町 長尾拓町長:
美郷町は今まで先人たちが育んできた伝統文化、お祭りとかも含めて、人と人と繋がりというのがまだ色濃く残っている地域だと思っています。

 帰りたい町から帰れる町へ

美郷町には高校がないため、子どもたちは町外の高校に進学する。

(日向市の高校に通う男子)
(日向市の高校に通う男子)

日向の高校に通う15歳:
中学校1年生のときに職場体験で美郷町の職場を体験して、ここで働きたいなと思ったので、美郷町に帰ってきて働こうと思っている。

(日向市の高校に通う男子)
(日向市の高校に通う男子)

日向の高校に通う15歳:
こういうお祭りとかも積極的に参加してるし、そこでコミュニケーション取ったりして、そこで地域交流がどんどん深まってるんだなと、そこが魅力的だと思う。

(政策の目標を掲げる長尾町長)
(政策の目標を掲げる長尾町長)

 長尾町長が打ち出す政策の柱は「安心して戻って来られる町」を実現することである。医療福祉の改善、子育て支援、防災力の強化などを進めたいとしている。

美郷町 長尾拓町長:
住む方々がこの地域が大好きだなと思えるような地域、それは人口が減ったとしても創っていくことは可能だと思ってますし、いろんなことをひとつずつ整理しながらやっていきたいと思っています。

「帰ってきたい町」から「帰ることができる町」へ。仕事、住まい、そして医療。課題は山積しているが、祭りに集う住民たちの笑顔と、若きリーダーの情熱が、その未来を明るく照らしている。

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
テレビ宮崎

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