福岡県久留米市で時速120キロを超えるスピードでスポーツカーを走らせて追突事故を起こし、子供を含む3人に重傷を負わせたとして危険運転致傷の罪に問われた男の裁判で21日、拘禁刑7年の判決が言い渡されました。
判決を受けたのは住居不定、無職の野田隆徳被告(47)です。
起訴状などによりますと野田被告は2025年7月、久留米市で時速50キロの制限速度を大幅に超える122キロでスポーツカーを運転して乗用車に追突し、当時50代の夫婦と孫の10歳の男の子に重傷を負わせたとして危険運転致傷の罪に問われていました。
3人は一時意識不明となりました。
初公判で野田被告は起訴内容を認め、弁護側も争わない方針を示していました。
一方、検察側は「野田被告は2009年から無職で障害者年金などで暮らしていたが、スポーツカー購入し車上生活を始めた」「車は180キロが出るように設定していて車両を急制動する間もなく衝突させた」などと指摘し、拘禁刑10年を求刑していました。
21日の判決で福岡地裁久留米支部は野田被告に拘禁刑7年を言い渡しました。
判決理由で植草元博裁判官は「市街地の相当量の交通量がある道路を、自身でも制御できないほどの高速度である時速122キロで自車を車線変更させブレーキを踏む暇もないまま第2車線上にいた被害車両に衝突させたもので、被告の運転は極めて無謀で危険」と指摘しました。
その上で「被告は、高速度を出した際に車体から聞こえる音が好きなどとして、もともと加速性能が高いスポーツカーについて設定を加速性能が高まるレーシングモードに変更するなどして一般道路での高速度での運転を繰り返す中で、本件犯行に及んだ。被告は本件当日に違法駐車をし警察での手続きに時間を要したため、その遅れを取り戻して運動教室に行こうとするなど取るに足らない理由と高速度で走行する際に車体から聞こえる音を楽しむという目的で、周囲の危険を顧みずに一般道路を危険な態様で走行したもので厳しい非難を免れない」と述べました。