特定危険指定暴力団・工藤会の元幹部が有罪判決を受けた恐喝事件に関して、被害者が当時の工藤会トップの野村悟被告らに損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁は野村被告らに1400万円余りの支払いを命じた。
工藤会幹部「筋は見せないかん」と脅迫
この事件は、工藤会幹部だった男が2018年12月下旬頃から2022年3月までの間、北九州市の会社経営の男性を「会に対して、何らかの筋は見せないかんよ」などと脅迫し、合わせて約1200万円を脅し取ったもので、元幹部は2023年に逮捕、起訴され、福岡地裁小倉支部で有罪判決が確定している。
被害に遭った男性は、元幹部が当時、工藤会に所属していることを利用していて、組織のトップにも暴力団対策法に基づく責任があるとして、事件当時に工藤会のトップで総裁だった野村悟被告(79)や会長だった田上不美夫被告(69)らに対して1450万円余りの損害賠償を求めていた。
一方、野村被告らは「利益を受け取る立場に無かった」「時効が成立している」などと主張していた。
男性側の訴えを全面的に認める
2026年4月21日の判決で、福岡地裁の島田栄一郎裁判長は、元幹部の恐喝が「工藤会の威力を利用しての資金獲得活動に係る事業の一環」で、野村被告らと密接に関連する行為と認定し、男性側の訴えを全面的に認め、野村被告らに合わせて1450万円余りの支払いを命じた。
福岡県警では2023年から暴力団などが関与する事件の被害者を対象に、損害賠償など訴訟に向けた調査などの弁護士費用を負担する制度を全国で初めて導入していて、今回の被害者はこの制度を利用し提訴していた。
また野村被告をめぐっては市民襲撃事件を巡る訴訟で、これまでに合わせて1億円以上の賠償金を支払う判決が確定している。
(テレビ西日本)
