京都・南丹市の山林で安達結希さん(11)が遺体で見つかった事件で、警察は死体遺棄の疑いで本格的な捜査に乗り出しました。

この事件について、フジテレビ・上法玄解説委員と見ていきます。

まずこれまでに分かっていることです。
13日に発見された遺体は、14日に身元が判明して、安達結希さんの遺体であることが分かりました。

そして、警察は15日朝から安達さんの自宅を死体遺棄の疑いで家宅捜索しています。
司法解剖の結果、死因は不詳です。
ただし、明らかな刺し傷など大きな外傷は確認されていません。

――なぜ警察は15日から本格的に捜査を死体遺棄容疑として始めた?

フジテレビ・上法玄解説委員:
安達さんの遺体を「誰かがあの現場に置いた」という疑いが強まったからといえます。そこでポイントとなるのは、あの現場にどういう痕跡が残っていたかだと思います。まず土の地面なので、遺体を運ぶとなると相当重いですし、大人でもお子さんの体を持つのは大変ですから、引きずった痕跡がないかどうか。あるいは踏ん張って足跡を残しているか。または、遺体に運んだ人間のDNAを残した可能性もあるといえます。

何かしら現場に痕跡があったから、死体遺棄事件となった可能性があるわけですね。

――警察が安達さんの自宅を家宅捜索しているが、どういった可能性が考えられる?

フジテレビ・上法玄解説委員:
まず安達さんは小学生ですから、そんなにたくさんのところに立ち回り先があるとは考えづらいということが1つです。また、行方不明になる直前には自宅にいたとみられるわけですから、自宅で何らかの足取りの手掛かりがないかというところを調べたいという狙いがあると思います。

なかなか事件の全容は見えてきていませんが、安達さんの今回の事件に関して3つの疑問を見ていきます。

まず一つ目、所持品は誰が運んだのかについてです。
改めて、死体遺棄事件として時系列を整理してみますと、23日に安達さんの行方が分からなくなりました。

そして、その3週間後の13日に遺体として発見され、14日に身元が判明しました。
死亡推定時期に関しては3月下旬頃という発表でしたので、3月21日から31日までの間とされています。

所持品に関しては、行方不明になった6日後の3月29日に、山中で安達さんのかばんが見つかりました。
その2週間後、遺体発見前日の12日には安達さんのものと特徴がよく似ている靴が発見されています。

――まだ不可解な点が残されているが、何者かが安達さんの遺体を遺棄したとなると、かばんや靴は誰かが運んだ可能性もある?

フジテレビ・上法玄解説委員:
当然、それが考えられます。まずポイントとなるのは、安達さんの遺体が靴を履いていなかった点です。この点に関しては大変不自然だということです。そうすると、誰かが遺体を運んだ、重要な、そして有力な証拠だと言うことができます。

二つ目の焦点は、安達さんの遺体を誰が山林に遺棄したかです。
安達さんの行方が分からなくなってから6日後の3月29日、学校から約3km離れた山林の中で、通学かばんが見つかりました。

その2週間後に、安達さんの履いていたものと特徴が似ている靴が学校から別方向に6km離れた場所で見つかっています。

そして13日、今度は学校から2km離れた別の山林で遺体が見つかりました。

それぞれ別の場所ではありますが、人目につかない山の中であること、夜間は真っ暗という共通点があります。
また、近くまで車が通れる場所であるということも分かりました。

――ばらばらの場所だが共通点がある。ここから読み取れることはある?

フジテレビ・上法玄解説委員:
いずれの場所も共通点の示すとおり、人通りの少ない場所であることを知っている人、かつ、夜間でも車でそこにアクセスすることができる大人ということがまず言えると思います。

遺体発見現場周辺の普段の様子を知る人に話を伺うと、「よほど土地勘がある人でないとなかなか入る場所ではない」と話しています。

かばんと靴の発見場所と遺体の発見現場はそれぞれかなり距離がありますので、安達さんがどこで命を落としたのかが実際には分かりません。

また、発見された当時の状況ですが、遺体はあおむけで埋められた形跡はなく、落ち葉もかかっていませんでした。
靴下は履いていましたが、靴は履いていない状態で見つかっています。

――仮定の話だが、かばんが見つかった場所、または靴が見つかった場所などで安達さんが命を落として、そこから誰かが遺体が見つかった場所まで運んだという可能性は考えられる?

フジテレビ・上法玄解説委員:
その可能性はまだ否定できないと言えると思います。警察はその周辺を入念に検証作業をして、いろんな証拠を集めて分析しているので、今後それが解明されてくる可能性はあります。

――運ぶとなるとそう簡単にはいかない?

フジテレビ・上法玄解説委員:
安達さんの体格は詳しくは分かりませんが、11歳の男の子で身長から考えますと、大体、体重は30kg前後ではないかと思われます。30kgのものを運ぶというのは、大人でも相当大変な作業になってしまうと思います。

そして、現在、司法解剖の中で死因は「不詳」と発表されています。
なぜいまだ明らかになっていないのかが三つ目の疑問として挙げられます。

――今後新たに分かってきそうなことは何になる?

フジテレビ・上法玄解説委員:
もうすでに分かっていると思われることは、胃の内容物です。これは大変重要な証拠になります。23日に失踪されてその当日、朝ごはんを食べたのであれば、胃の中にそういう情報が残っていると思います。大体8時間ぐらいで消化しますから、もし何も残っていないとなれば、8時間以上たって事件に巻き込まれたとか、その他、例えば他の内容物が出たら誰かと一緒に会って食事をした痕跡にもとれると。この辺が非常に大事な情報になってきます。

――これから死因の究明が非常にポイントになってくる?

フジテレビ・上法玄解説委員:
子供の場合は死因の究明が難しいともいわれています。とてもやわらかい、まだ発達途上の子供ですから、例えば事件に巻き込まれても圧迫痕が出にくいとかいろんな状況があります。なので今、死因に関しては非常に慎重に詰めているところだと思います。

――仮に第三者が運んだという状況があるとするならば、単独犯なのか複数犯なのか見えてくる鍵はある?

フジテレビ・上法玄解説委員:
現場の状況が何を示すかがまず第一です。例えば、足形が残っていても、複数別の靴の形、足形が残っていれば複数犯の可能性もあります。

警察は、遺体が遺棄された疑いでの捜査を本格的に始めています。
15日朝から、安達さんの自宅を家宅捜索で詳しく調べるとともに、親族から慎重に話を聞いています。