岐阜県美濃市で江戸時代から続く「美濃まつり」が4月11日と12日に行われました。高齢化で担い手が減り続ける中、祭りを未来につなぐために奮闘する親子の姿を追いました。

■和紙の里伝統の『花みこし』 高齢化で担い手減少も

うだつの上がる街並みを華やかに染める無数の『花』。江戸時代の雨乞い行事に由来する「美濃まつり」の花みこしです。

美濃まつり実行委員会の小林隆男会長:
「担ぎ手もお客さんも、みんなが楽しめる春のひととき。そのために生きているような人が結構おみえになります」

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祭りの魅力をそう語るのは。美濃まつり実行委員会の小林隆男会長(74)。

まつりの前日、吉川町で行われていたのは花みこしの組み立て作業です。

「作るのは大変かもしれないですね。スペースが限られちゃっているので」と語るのは、息子の啓太朗さん。

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10日の美濃市は129ミリの雨(24時間降水量)、外で作業が出来ず、皆さん例年以上に苦労している様子です。

1基の「花みこし」に使われている美濃和紙は10万〜12万枚で、2枚で1輪の花となります。

1輪1輪、人の手で作られている花みこし。各家庭で作業が始まるのは年明けごろから。しかし、そこには問題も…。

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小林隆男会長:
「作業は町内全員でやっていただく。やはり高齢者の方には非常に負担が大きい。労力が確保できないということで、世帯の少ない町は不参加ということになっていく」

最盛期には18町が参加していて、それぞれの個性を競い合っていた花みこし、今年の参加は12町です。

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小林啓太朗さん:
「『10年後はもう祭りないよ』とか言われたりするので、どうにかしてやれる方法を探していかないと」

父・隆男さんには、こんなプランもあります。

小林隆男会長:
「全部(の町)をシャッフルして、半纏の柄が変わっていようが関係なしで、最低限の(みこしの)数を確保する」

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限られた労力で出来るだけ多くのみこしを残そうという案なのですが、各町内で独自の進化を遂げてきた花みこし。そう簡単にはいかないようです。

小林啓太朗さん:
「毎年の楽しみになっているので、このために地元にいるようなものですから。(明日は)晴れると思います」

■青空に映える「花みこし」 これからもずっと…

それぞれの想いを胸に迎えた祭り当日。啓太朗さんの弟・陽太朗さんも駆け付けました。

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小林陽太朗さん:
「(昨日の)夜の11時に家に着いて、祭りに参加して、終わったらまた夕方に帰ります、東京に」

いよいよ祭りがスタート。クライマックスは、色鮮やかな花みこしが乱舞し合う「総練り」。見映えと勇壮さを競います。

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全体の進行を統括する父・隆男さんは…。

小林隆男会長:
「観客の皆さんに『また1年頑張ろう』と思ってもらえたら一番幸いかなと思います」

大正時代のみこしは、花が数本ついているほどで素朴さも感じます。

時代とともに変化を続けてきた、花みこし。

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小林啓太朗さん:
「疲れましたけれど、最高のみこしでした。僕がおじいさんになるまでは、祭りをずっとやっていたいという気持ちはありますから。残していけるように、僕たちも努力していかなきゃいけない」

小林陽太朗さん:
「何とかして毎年開催してもらえれば、多分みんなどういう形でも参加したいと思うので」

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