中東情勢の悪化による原油の供給不安。既にさまざまなところに影響が出ていますが、全国有数の漁獲量を誇るカツオに危機が訪れています。
4月8日、2週間の停戦に合意したアメリカとイラン。
アメリカは11日からパキスタンで戦闘終結に向けた協議が始まると発表しています。
ただ、原油輸送の要衝・ホルムズ海峡の自由な航行の回復は、依然として見通しが立っていません。
カツオの水揚げ量・日本一の焼津港。
この焼津港を拠点にしているカツオ漁船の多くは日本から数千km離れたミクロネシア周辺の海域などへ行って漁をする遠洋漁船です。
燃料となる重油の価格は中東情勢の悪化以降、30%~40%ほど高くなっているといいます。
すでに給油ができなくなっている港もあり、そこを拠点にしている漁船に比べればまだいいものの影響は決して小さくありません。
遠洋漁業会社 担当者:
取引している業者が非常に頑張ってくれて「なんとか確保します」と言ってくれているので非常に助かっている。なんとかできている。1kL10万円で買っていたら年間1万2000kLだとして12億になる。それが30%上がる。年間でポンと上がるので事業収支に与えるインパクトはものすごく大きい
ただ、焼津港で漁船に給油している燃料会社は9日から全ての油種で仕入れ価格が1Lあたり2.5円値上がりし、卸値も値上げもせざるを得ない状況です。
巻田油業・巻田達央 代表取締役:
3月の前半くらいと比較すると1Lあたり20円ほど上がっている
それでも、これまで付き合いのある業者以外から「販売してほしい」という相談は増えています。
しかし、現状ではこれまでの関係先への提供分の確保で精一杯。
今後の見通しも不透明です。
巻田油業・巻田達央 代表取締役:
(停戦合意した)2週間後どうなるかということもあり、良い方向と判断するか、まだちょっとネガティブに慎重にいった方がいいのか、それぞれが考えることではないか。仕入れの値段が上がってくれば少なからず転嫁したい
この影響は私たちの食卓にも波及しています。
海の幸を求めて県内外から客が訪れる焼津さかなセンター。
こちらの店ではカツオの仕入れ価格が1kgあたり200円~500円ほど上がってきているといいます。
ヨシケイ水産・平田幸恵さん:
今の在庫が終わった後の値上げの話は来てます。私たちも仕入れをして製品にするためにトレーもラップも必要。そういった部分も結局、上乗せしなければいけなくなる。価格についてはかなりシビアに考えていかなければいけない
訪れていた買い物客も店側も、この先の値上げに不安を感じているようでした。
買い物客(磐田市から):
勘弁してほしい。このぐらいなら買えるが
買い物客(茨城県から):
ちょっと心配。燃料価格が上がればそうそう漁にも行けなくなってしまうだろうし
ヨシケイ水産・平田幸恵さん:
ガソリン代や高速道路代をかけて来るわけだから、そこのところ(価格)を抑えたい人がいっぱいいるのでなるべく安価でやりたいけど、現状少しずつ厳しくなってきている
身近なところでも影響が広がり続けている原油の供給不安。
アメリカとイランの交渉の行方はいま、県内でも様々な人たちが注視しています。