「モーニングブーム」が起きています。その市場規模は5300億円を超え、過去最高とも言われています。「定番」のモーニングに朝から「ラーメン」も。長野県内の朝食事情を取材しました。
■老舗喫茶のモーニング
いれたてのコーヒーに。分厚いトースト。ふわトロ食感のオムレツも―。定番の「モーニング」が出来上がりました。
利用客:
「幸せな時間です」
「(ベーコンが)パリッとしていて、おいしかった」
松本駅前にある1957年創業の喫茶店「珈琲美学アベ」。創業当初からモーニングを提供していて、朝7時から営業しています。
アベのモーニングは飲み物をベースにトーストやベーコンエッグなどのサイドメニューを組み合わせて注文するスタイルです。
珈琲美学アベ 店主・安部芳樹さん:
「本格的なコーヒーで自分の好きなものを自分で選んで、定食じゃなくて、自分で選べるということに価値を見出した」
開店前から行列ができる日もあるという人気ぶりです。
利用客:
「ハムとオレンジジュースがおいしかったです」
「朝、しっかり(食事を)とると1日元気に過ごせるなと」
「元気いっぱい、今日も1日いろんな所回れそう」
■第4次ブーム 市場規模5300億円超
1日のパワーの源になる「朝食」。最近は外食で済ませるという人も多いようです。
市場調査会社によりますと、「朝食市場」は右肩上がりで、2024年10月から2025年9月までの1年間で「5347億円」と過去最高を更新しました。
ファミリーレストランを中心に割安のメニューを扱う店が増えていて、物価高が続く中、「家で作るより安い」という「コスパ」を重視する流れが背景にあるとみられます。
店での朝食、いわゆる「モーニング」は、1950年代に愛知県の喫茶店から始まった「第1次ブーム」、80年代にホテルやファミレスで起きた「第2次」、2010年代にパンケーキ店が火をつけた「第3次」、現在はそれに次ぐ「第4次ブーム」ともいわれています。
■人気の理由は高「コスパ」
アベのモーニングも「コスパ」が高いのが人気の理由で、17種類あるサイドメニューのほとんどが50円か100円です。
珈琲美学アベ 店主・安部芳樹さん:
「100円だったらどんどん追加して『これはいいな』と満足度も上がる」
一番人気は市内の人気パン店の食パンを使った「バタートースト」。1枚100円です。卵2個を使ったオムレツやカリカリのベーコンも100円で味わえます。
コーヒーと共にバタートースト、オムレツ、ベーコン、レタスサラダを頼んでも合わせて950円です。
■「安い、いい時間」客も絶賛
利用客:
「オムレツがすばらしかった。ふわふわで形もよくておいしかった。それぞれ食べたいものが食べられるので。それに安い、いい時間でした」
こちらは市内から訪れた2組の親子。
市内から来た親子:
「(バタートーストの)食感がふわふわでおいしかった。(元気に過ごせそう?)過ごせる」
市内から来た親子:
「朝にゆっくり時間をつくると1日穏やかに過ごせる気がするので、朝食の良さを感じている」
4人で食べたのはドリンクにサイドメニュー、デザートも含め15品ほど。それでも、会計は4250円でした。
市内から来た親子:
「十分安いなと思いました。充実してました」
珈琲美学アベ 店主・安部芳樹さん:
「『あぁ、うまいな』『きょうもバイタリティー持って、1日精いっぱい頑張るぞ』と(思ってほしい)」
■「朝ラー」が大人気
長野市の権堂アーケードにも「朝食」の人気店があります。
2025年12月にオープンした「中華そば 三昧軒」です。しょうゆベースのスープに絡む中太の麺に、チャーシューがたっぷり乗った「中華そば」(750円)が看板メニュー。
この日も、朝7時に開店すると、すぐに店内は満席になりました。
「朝ラー」の提供を始めたのは2026年の2月。その理由は―。
中華そば 三昧軒 長野権堂店・長沢瞬店長:
「朝からやっている(ラーメンの)店がどこにもなくて、チャレンジしてみたいと」
利用客:
「朝からラーメン食べられて、おいしいラーメンなので良い時間つくってもらってうれしい」
■朝限定500円!さっぱり味で毎日でも
朝しか食べられない人気のメニューもあります。午前10時までの限定・「かけ中華」です。
朝でも食べやすいようにとトッピングはネギだけ。ライスも1杯無料で500円という安さです。「朝からラーメン」は少々、重たそうですが―。
利用客:
「よく来ます。週1回は必ず来てると思います。さっぱりしていて、毎日食べても飽きないというか、しつこくないというか。リーズナブルで“やさしい”ですね、いろいろな面で」
朝の時間帯は、8割がこの「かけ中華」を注文。多い日で1日40杯ほどを提供するということです。
記者も朝から―。
(記者リポート)
「しょうゆの味が口の中に広がります。とてもあっさりとしていて、これなら朝からたくさん食べられそうです」
「はしっこチャーシュー盛り」(100円)も朝限定で人気です。
中華そば 三昧軒 長野権堂店・長沢瞬店長:
「朝から温かいラーメン食べていただいて、お昼の活力につなげていただければという思いでやっている」
■朝は「卵かけご飯」提供する新店
中華料理の王道・チャーハン。
利用客:
「くどくなくて、あっさりしていておいしい」
3月2日、茅野市にオープンした「ねこまんま」です。
店主は諏訪発祥のラーメンチェーン・「テンホウ」で10年ほど調理を担当した牛山洋平さん(49)。
昼と夜の営業は「チャーハン」がメインですが、朝9時半からの「モーニング」では、チャーシューなどがトッピングされた「卵かけご飯」を提供しています。
ねこまんま・牛山洋平さん:
「チャーハンよりももっと軽いものを食べたいとか、朝ごはんにも食べていただけるように軽めな味付けにしてある」
■こだわり卵で栄養満点!1日頑張れる
モーニングは、仕込みのため、朝からスタッフが出勤していること、ブームとなっている朝食の需要を見込んで、オープン当初から提供しています。
使っている卵は松本市の「風沢舎」が生産している「信州ノニタマゴ」。うま味やコクが強く、「卵かけご飯」にぴったりだといいます。
チャーハンの具材にも使っているチャーシューや韓国のり、ネギをトッピングし、チャーシューのたれと白ゴマをかけて完成です。(卵かけごはん豚汁セットは980円)。
(記者リポート)
「卵のしっかりとした味と、甘めのたれがご飯としっかり絡んでとてもおいしいです。あっさりした味で朝食にぴったりです」
3月27日には、具材を「卵のみ」にした、シンプルな「たまごチャーハン」(600円)も朝食メニューに加えました。
今後、「定食」もスタートさせる予定です。
ねこまんま・牛山洋平さん:
「ちょっと何か食べたいなみたいな時に来ていただいて栄養満点なので1日頑張れると思います」
物価高の中、手ごろな価格で、おいしく・元気に。県内でも、今後さらに、朝食ブームが広がるか、注目です。