緊迫が続いていたアメリカとイランの関係に、ひとまずの進展です。両国は2週間の停戦に合意し、これにより、世界のエネルギー輸送の大動脈であるホルムズ海峡が一時的に通行可能となります。しかし、この合意を手放しで喜べる状況ではないようです。

橋下徹氏は、今回の停戦合意の背景にある手法に警鐘を鳴らします。「トランプさんがやってるような脅して脅して脅して相手に軍事力をちらつかせて、要求を飲ませるようなやり方を日本が諸手を挙げて大賛成だ、支持をするということをやってしまったら、それこそ中国やロシアの思うつぼですから」

戦闘終結に向けた協議が始まろうとする中、その行方と日本の取るべき立場が問われています。

■「楽観視できない“かりそめの停戦”」専門家が指摘するリスク

日本時間の今日、アメリカのトランプ大統領はSNSで、ホルムズ海峡の完全で即時、かつ安全な解放を条件に、イランへの攻撃を2週間停止することに同意したと発表しました。これに対し、イランの最高安全保障委員会も、アメリカが提案した10項目を受け入れるため、2週間の停戦に合意するとの声明を発表。両国は戦闘終結に向け、10日からパキスタンの首都イスラマバードで協議を行うとしています。

しかし、この停戦を専門家は楽観視していません。キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司氏は、これを「楽観視できないかりそめの停戦」と分析。今後の停戦協議次第では状況がさらに悪化する可能性もあり、イランが求める恒久的な停戦にアメリカが応じるかが鍵になると指摘しています。また、2週間のホルムズ海峡の解放は、あまり意味をなさないとの見方を示しました。

■橋下徹氏「トランプさんのやり方を日本が大賛成したら、中国やロシアの思うつぼ」

この専門家の見方を受け、関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した橋下徹氏は、恒久的な停戦への期待を口にしつつも、「こればっかりはもう協議次第」と述べ、見通しは不透明であるとの認識を示しました。

さらに橋下氏は、日本が取るべき立場について、日本の国力ではトランプ大統領に正面から対立するような行動は取れないと認めつつも、今回のトランプ氏の手法を無条件に支持することには強い懸念を表明。「トランプさんがやってるような脅して脅して脅して相手に軍事力をちらつかせて、要求を飲ませるようなやり方を日本が諸手を挙げて大賛成だ、支持する、ということをやってしまったら、それこそ中国やロシアの思うつぼ」だと指摘しました。

そして、「今回のトランプさんがやってる行為については、これはやっぱり国際法違反で、日本ぐらいの国はこういうことは止めなきゃいけない。こういうのを認めちゃいけないんだってことを我々国民は絶対認識しなきゃいけないですよ」と続け、一部で聞かれる「イランを叩け」という意見は、大国だからこそできることであり、日本が同じように振る舞えるわけではないと、指摘しました。

■「高市政権としては物言えない」日本のジレンマと憲法9条

橋下氏は、日本政府の立場からすれば、アメリカに強く出られないのは仕方がないとしつつ、だからこそ憲法9条の改正が必要だと持論を述べます。

「だって憲法9条があってアメリカに全部守ってもらってる。だから僕は憲法9条改正派なんですよ。こういうとこにちゃんとトランプさんと物を言えるようにするためにね」。現状では高市政権としてアメリカに物言えないとしつつ、一方でイランとも交渉のパイプを持たなければならない、と指摘しました。

橋下氏は政治家が言えないのであれば、「僕らメディアに出てる人間がこれは日本では認めることできないよねってこと言わないと。こんなの認めてしまったら中国やロシアに我々もやられてしまう可能性があるよってことは言うべきだ」と、メディアや国民が声を上げることの重要性を訴えました。

■「イスラエルがまだ表明してない」残された火種と国際社会の変化

今回の停戦合意には、まだ不確定な要素が多く残されています。出演者からは、特に中東のもう一つの主要国であるイスラエルの動向を懸念する声が上がりました。イランが提示した10項目について、アメリカは合意の可能性を示唆していますが、イスラエルは受け入れられないとの立場だと報じられています。

橋下氏は強硬派として知られるネタニヤフ首相の出方次第では、偶発的な戦闘が再開される恐れが残っていると指摘します。

また、橋下氏は現在の国際社会が、かつてのようにG7などの西側諸国だけで物事を決められる時代ではないことにも言及。「多くの国がやっぱりこの西側諸国のルールの押し付けにはノーと言っている」と指摘し、多極化する世界の中で日本が果たすべき役割を示す必要性を強調しました。

2週間の停戦は、恒久的な和平への第一歩となるのか、それともさらなる混乱の前の“かりそめの平和”に過ぎないのか。イスラマバードで行われる米イランの協議、そしてイスラエルの動向が、今後の世界の行方を大きく左右することになりそうです。

(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年4月6日放送)

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