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プレスリリース配信元:MiZ株式会社

2つの査読論文が示す「低濃度水素吸入」の科学的根拠

 MiZ株式会社(神奈川県鎌倉市)と愛媛大学大学院医学系研究科は、2022年11月に突発性難聴に対する低濃度水素吸入の有効性を世界初の二重盲検ランダム化比較試験(RCT)で実証しました(Frontiers in Neuroscience掲載)。続いて2026年1月には、市場に流通する高濃度水素吸入器によって引き起こされた人体内爆発事故を、学術的に検証した論文を発表しました(The International Journal of Risk and Safety in Medicine掲載)。
 本プレスリリースは、この2つの研究成果を統合するものです。低濃度であっても重症突発性難聴に有意な効果があり、かつ爆発リスクが皆無であるという科学的根拠に基づき、MiZ株式会社は「低濃度水素吸入」への転換を提言します。


背景:突発性難聴にも酸化ストレスが関与
 特発性突発性難聴は、ある日突然耳が聞こえなくなる疾患であり、その原因は未だ完全には解明されていませんが、内耳の微細血管の循環障害や活性酸素による酸化ストレスが関与していると考えられています。標準的な治療としてステロイド投与が行われますが、十分な回復が得られない症例も少なくありません。
 水素(H2)は、生体内において、酸化活性が強いヒドロキシルラジカルを消去することによって、抗酸化作用と抗炎症作用を発揮することが知られています。動物実験では水素の吸入で内耳保護効果が報告されていましたが、ヒトに対する臨床的な有効性はこれまで実証されていませんでした。

研究の概要と結果
本研究では、愛媛大学医学部附属病院を含む6つの医療機関において、突発性難聴患者65名を対象に、厳格な「二重盲検ランダム化比較試験」を実施しました(注1)。
[方法]
患者を「水素吸入群(31名)」と「プラセボ(空気)吸入群(34名)」にランダムに分け、通常のステロイド治療およびプロスタグランジンE1投与に加え、1日1時間、6日間にわたり3%濃度の低濃度水素吸入を行いました。
[結果]
治療開始から3ヶ月後の聴力回復量を比較したところ、水素吸入群は平均32.7 dB(デシベル)の改善を示したのに対し、プラセボ群は24.2 dBに留まりました。統計的解析により、水素吸入群の方が有意に聴力の回復が大きいことが証明されました(P = 0.048)。また、重症度が高い突発性難聴の治癒(完全回復)の確率が空気吸入群と比較して、水素吸入群は有意に高くなりました(図1)。
[安全性]
水素ガスの吸入による副作用は一切認められず、安全性の高さが確認されました。
[特許]
当社と愛媛大学医学部は、水素吸入による突発性難聴の改善に関する研究成果を特許として権利化しました。

図1 重症度の高い突発性難聴の治癒率1.が空気吸入群に比べて水素吸入群で有意に高かった。低濃度水素吸入は重症突発性難聴に対して改善効果を示すことが明らかとなった。


高濃度水素吸入器の危険性:爆発リスクを高める「高濃度」、爆発規模を大きくする「高発生量」
 一方、市場では本研究が示した低濃度とは正反対の、高濃度水素吸入器が広まっており、深刻な事故が報告されています。
 MiZ株式会社が慶應義塾大学等と共著で発表した学術論文(The International Journal of Risk and Safety in Medicine掲載)では、水素と酸素の比率が2:1の混合ガス(ブラウンガス:水素約67%)や純度100%の水素を使用中に、鼻腔や肺といった人体内部で水素爆発が発生し、爆音と衝撃波により難聴のみならず、顔面複雑骨折や肺組織の焼損に伴う大量吐血に至った重大事故について検証が行われました(注2)。
 とりわけ、鼻腔は脳に近く、肺は呼吸に不可欠な臓器です。こうした生命維持に直結する組織の内部で水素爆発が生じた場合、単なる事故では済まず、使用者を死亡リスクに晒す可能性があります。そして、消費者庁に報告されている高濃度水素吸入器による事故の中には「重大製品事故」としても認定されているものもあります。このような高濃度水素吸入器は、家庭のみならず、医療の現場で使用されるべきものではありません。
 しかしながら、現在市場では「より高濃度」「より高発生量」といった過剰なスペックが、安全性よりも優先して評価されている状況が見受けられます。高濃度水素は爆発リスクを高めるだけであり、高発生量の水素は爆発時の規模を大きくするだけです。本来、健康目的であるはずの吸入器が、逆に危険性を高める設計となっている点は、深刻な問題です。
 さらに皮肉なことに、突発性難聴の改善を期待して高濃度水素を吸入した結果、水素爆発の爆音と衝撃波によって回復不能な難聴を招くという、本来の目的とは正反対の事態すら起こり得ます。
 一方で、水素は濃度が10%以下であれば爆発の危険性は回避できます。本共同研究では、3%濃度という低濃度水素であっても重症突発性難聴に対する改善効果が示されています。安全性を確保した低濃度であっても、十分な健康上のメリットが期待できます。
 この理由は、低濃度水素であっても、ヒドロキシルラジカルを消去するために十分な数の水素分子が含まれているためです。計算上も裏付けられており、「高濃度・高発生量でなければ効果がない」という考え方は科学的根拠に基づいていないことが理解できます(図2)。
 ヒドロキシルラジカルは呼吸をしている限り体内で常に発生し続けていることから、爆発の危険性がない安全な低濃度水素を長時間、かつ高頻度で吸入することが最も理にかなっていると理解できます。
 MiZ株式会社は、安全性を最優先とした「低濃度水素吸入」への転換を提言します(注3)。高濃度・高発生量を追求するのではなく、安全で持続的な水素吸入こそが、ユーザーの利益につながる新たなスタンダードになり得ます。 

図2 低濃度の水素であっても細胞内で発生するヒドロキシルラジカルを消去するために十分な数の水素分子が供給できる。したがって、高濃度・高発生量はただ単に水素爆発のリスクと爆発規模を高めているだけでまったく意味がない。


今後の展望
 本研究により、水素吸入が突発性難聴の新たな治療オプションとして有効である可能性が示唆されました。水素は拡散性が高く、内耳のような血流が届きにくい組織にも到達しやすい特性を持っています。 MiZ株式会社と愛媛大学は、今後も低濃度水素吸入の臨床応用を推進し、難聴に悩む多くの患者様のQOL(生活の質)向上に貢献することを目指します。

参考情報
(注1)突発性難聴改善の論文
英文タイトル: A double-blinded, randomized controlled clinical trial of hydrogen inhalation therapy for idiopathic sudden sensorineural hearing loss
邦文タイトル:特発性突発性難聴に対する水素吸入療法の二重盲検ランダム化比較臨床試験
掲載誌: Frontiers in Neuroscience, 2022 Nov 24;16:1024634.
https://www.frontiersin.org/journals/neuroscience/articles/10.3389/fnins.2022.1024634/full

(注2)人体内水素爆発の論文
英文タイトル:Preventable In-Body Hydrogen Explosions from High-Concentration H2 Inhalers in Japan -Switch to Safe, Low-Concentration Hydrogen Therapy-
邦文タイトル:日本における高濃度水素吸入器による人体内水素爆発とその防止策-低濃度水素療法への転換の必要性-
掲載誌:The International Journal of Risk and Safety in Medicine. 2026 Jan 5:9246479251414573.
論文オリジナル URL: https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/09246479251414573

(注3)低濃度水素吸入に関するガイドブック配布
https://e-miz.co.jp/pressrelease/pressrelease15.html

論文と特許に関しての問い合わせ先
MiZ株式会社
神奈川県鎌倉市大船2-19-15
0467-53-7511
infoAe-miz.co.jp (Aをアットマークに置き換えてください)

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