去年4月、奈良市の帝塚山学園のグランドで部活動中の中高生6人が雷に打たれた事故で、学園側はきょう=30日、第三者委員会の調査報告書を公表しました。

報告書では「自然災害であった」としつつ「予兆が全くなかったわけではなく、事故防止を目的とした研修や落雷事故の予防に関するマニュアル・規定を整備するなどしていれば事故を防止できた可能性も否定できない」と指摘しています。

去年4月、奈良市にある帝塚山学園の第二グラウンドに雷が落ち、部活動中の中高生6人が病院に運ばれました。

この事故を受け、学園は弁護士や気象の専門家から成る調査委員会を設置し、事故原因の解明などを行っていましたが、きょう=30日、報告書を公表しました。

報告書によると、雷に打たれた6人のうち3人が意識不明となり、1人は現在もこの状況が続いているということです。

そして事故が発生した要因として、以下の点で学園側の不備を指摘しています。

●今回の事故の1年前に同様の落雷事故が熊本県の高校であり、文部科学省が落雷の事故防止に向けた適切な措置を講じるよう再度周知していたにもかかわらず、事故防止を目的とした研修を行っていなかったこと

●落雷事故の予防に関するマニュアルや規定の整備を行っていなかったこと

●事故防止を目的とした指導計画・安全計画の策定がされていなかったこと

●JFA(日本サッカー協会)が定める基準に記載されている「周辺で雷注意報・兆候がある場合、専門的なウェブサイトで常時天候情報を確認すること」が順守されていなかったこと

これらの点をそれぞれ実施したり、順守したりしていた場合「事故を防止できた可能性も否定できない」と結論付けています。

一方、AEDの実習を学校で行っていたことから、事故後の迅速な救命につながったと評価しています。

そのうえで、再発防止策として

●個別の知識・経験に頼るのではなく、教職員も生徒も同じ水準で雷に関する知識を習得すること

●屋外での活動を中止する判断基準についてのマニュアルを作成し、周知すること

●自然災害に限らず、複数の生徒がケガをするなどの事態が発生した場合の連絡手段や、消防との連携といった、危機管理体制を構築すること

などを挙げています。

関西テレビ
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