「応援したいですよ。猟友会は一生懸命やってくれてるから」

 「クマが出たら、あの人は必ず来て面倒を見てくれるから」(いずれも砂川市民)

 裁判の行方を気にかけてきた、北海道砂川市の住民の声です。

 クマ駆除の最前線に立つハンターからも。

 「何を信じればいいのかわからない。もしかすると、自分が違法性を問われるかもしれないと誰でも考えますよね」(北海道猟友会三笠支部 高崎梨徒支部長)

 2025年、クマに関する北海道警察への通報は5000件を超え過去最多となりました。

 そんな中、3月27日に最高裁で注目の判決が下されます。

市の要請で発砲するも― 猟銃所持の許可取り消し

 2018年、ハンターの池上治男さんは砂川市の要請に基づき、猟銃を発砲してクマを駆除しました。

 その際、弾丸が建物に到達する恐れがあったと、猟銃所持の許可を取り消されたのです。

 池上さんは処分の撤回を求め、北海道を相手どり裁判を起こしました。

 「ハンターに頼んでおいて、撃ったらだめだったと言われたら何を信用したらいいのか」(提訴したハンター 池上治男さん)

 1審の札幌地裁では発砲が不当であったとはいえないと池上さんが勝訴。

 しかし、2審の札幌高裁では弾丸が建物に届く恐れがあったとして池上さんが逆転敗訴となりました。

 そして27日、最高裁で判決が言い渡されます。

最前線のハンターは…

 この裁判の行方をとりわけ注目してきたハンターがいます。

 「勝訴から敗訴で、衝撃は大きかったです。現場の動きは、確かに制限される。すでに制限されているという方が正しい」(高崎さん)

 三笠市のハンター、高崎梨徒さんです。

 北海道猟友会の支部長として、日ごろからクマ駆除にあたっています。

 池上さんの猟銃所持の許可取り消しや、その後の裁判での敗訴が現場のハンターの萎縮につながる可能性があるというのです。

 「グレーなことはしたくないとなると、裁判でどんな判決が出たのかを参考にして自分の行動を決めることが多い。これを撃ったら猟銃所持許可を取り消されるかもしれないと、心のブレーキがかかる人はいます」(高崎さん)

 池上さんとも親交がある高崎さん。

 円滑なクマ駆除のため、27日の最高裁判決に期待しているのは。

 「猟友会の会員は基本的に正義感や貢献心が強く、市民の安全を守るためにという考え方で現場に出動する。この判決が、現場の解決スピードに良い方向に作用するといい」(高崎さん)

「最高裁判決の持つ意味は大きい」専門家指摘

 法律の専門家は、最高裁判決の持つ意味は大きいと指摘します。

 「地裁や高裁の判決と、最高裁の判決はかなり大きな差がある。最高裁が示した判断基準は法律と同じくらい強く尊重される」(元札幌地裁裁判官 内田健太弁護士)

 注目の判決は27日午後3時、最高裁で言い渡されます。

北海道文化放送
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