数百万の浮動票は1週間で自民へ

 
 
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国会は今日閉会。これで参院選は7/21投票と決まった。
でも安倍首相はどうして解散しなかったんだろう。

週末実施の朝日新聞の世論調査では比例投票先で自民が前月より3P上がっていた。

 
 

実は先週水曜の党首討論で、立憲民主の枝野代表と国民民主の玉木代表の二人が妙に元気がなかったのが気になっていた。
理由の一つは安倍さんを挑発して解散されるのが嫌だった、だから元気なく見えた。

もう一つは、ならば年金で論争しよう!としたのだが、立憲も国民も年金政策のちゃんとした代替案を出せない、なぜなら財源である消費増税への態度があいまいだからだ。だから首相への追及に力強さが感じられなかった。

「愚か者は恥を知れ!」

 
 

そんなことしてるから三原じゅん子さんに「愚か者は恥を知れ!」と叱られてしまった。

有権者は、老後2000万円問題での麻生さんの感じ悪い態度を許してないが、だからと言って野党にも期待していないのだろう。

だったら安倍さんは昨日の野党の不信任案提出で解散すればよかった。

安倍さんは諦めていない

 
 

しなかった理由は
① しなくても参院はそこそこ勝てる。
② 解散したら消費増税延期をせねばならず、これは安倍さんへの後世の評価に傷がつく。
③ ダブルがないとたぶん参院で改憲勢力2/3を割り込むが、2/3あっても3年間発議できなかったのだから、今の枠組みでは無理。旧民主の右派つまり国民民主あたりを巻き込んで別の枠組みを作らないとだめだろうという判断に傾いているのではないか。

つまり安倍さんは憲法九条改正をまだ諦めていないのだ。

【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】
【4コマ漫画:横川寛人】

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平井文夫
平井文夫

言わねばならぬことを言う。神は細部に宿る。
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎市生まれ。82年フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「新報道2001」キャスター等を経て現職。