高止まりしていた米の価格に変化が起きています。名古屋市のスーパーでは、およそ1年半ぶりに5キロ2000円台の銘柄米が店頭に並びました。卸売業者では在庫が積み上がっていて、「赤字覚悟」で出荷する事態となっています。
■一気に値下がりすすむ…今年に入ってから400円ほど安く
名古屋市千種区の「サンエース春岡店」。今週の広告の品・数量限定の岩手県産あきたこまちは、税抜きだと5キロ2980円。2000円台の銘柄米が店頭に並ぶのは、およそ1年半ぶりだそうです。

サンエースの担当者:
「とうとう来たかと。今はだいぶ相場が下がってきて、販売の売価も下がってきた」
2024から2025年にかけて起きた「令和のコメ騒動」。各地で手ごろなコメが消え、銘柄米では5キロ5000円を超えることも珍しくありませんでした。
農水省が発表するスーパー店頭のコメの平均価格は高止まりが続いていましたが、先週末の最新の価格は5キロ4013円と、今年に入ってから400円ほど安くなり、一気に値下がりが進んできました。

名古屋のスーパーでは、特売で一時、売り場が空になることも…。
客ら:
「いいよ。もっと下がってほしい」
「安かったので買いました。安くなるのは大賛成です。食費を抑えられるので」
「高かった頃はうどんとか小麦粉類の食品で代用したりして。去年の暮れぐらいから、お米を主食に変えられるようになりました。助かりますね。育ち盛りの子供がいるので」
■赤字価格で…仕入れは60kg3万円台→販売は2万円台
今なぜ、急な値下がりになっているのでしょうか。
コメ卸売業者・ギフライスの倉庫には在庫がぎっしり。1俵=60キロの玄米が、5万6500俵。例年この時期に持つ在庫およそ3万俵の倍近くです。

ギフライスの恩田喜弘社長:
「去年の今頃は『コメがない』と買い占めが始まっていたんですけども、今年はどの店や売り場に行ってもコメがある」
恩田社長によると、去年秋に収穫された新米の仕入れ価格は、玄米60キロで3万円台。小売価格は5キロ4000円台が適正だといいますが、より安い政府の備蓄米の放出とも重なったことで売れ行きは鈍く、在庫が積み上がりました。
夏以降、去年より安い値段で新米が入ってくることが見込まれるため、岐阜県産ハツシモなど一部の銘柄は、仕入れよりも安い60キロ2万円台の赤字価格で出荷しているということです。
ギフライスの恩田喜弘社長:
「差損を出して令和7年産を売らなきゃいけないので、8年産の新米が取れるまでに、7年産を限りなくゼロに近い数字にしたい。特売は秋の新米が取れるまで続くと思います」
