冬場はクマの目撃情報がほとんどありませんでしたが、季節が春に移ろうとともに冬眠から覚め始めています。
秋田県内では2025年、1年間にクマに襲われるなどして4人が亡くなり、63人がけがをしました。被害のほとんどは私たちの生活圏で発生しています。
県の情報システム・クマダスによりますと、3月は11日までに、横手市や秋田市で9件のクマの目撃情報が寄せられています。
2026年もクマの異常出没に悩まされるのか。傾向や注意点を、クマの生態を研究する秋田県立大学の星崎和彦教授に聞きました。
県立大学・星崎和彦教授:
「県南地域や市街地は雪が解けたと思うので、そういう所で暖かくなった日や次の日あたりは『クマが出てくるかも』と気を付けたほうが良い。特にやぶの周りや建物の密集した陰など」
今シーズン、クマはどこで冬眠しているか分からないと指摘します。
2025年は私たちの生活圏での被害が目立ちました。クマが人里に現れる理由は「食への執着心」です。
星崎教授:
「体の脂肪の蓄積がどのくらい残っているかによっては、脂肪が少ない場合は何か食べないと生きていけないので、そういう場合は食べ物への執着はすると思う」
一方でクマの出没は、山の木の実のなり方も大きく関係します。
星崎教授:
「この春は、山でブナの花がそれなりに咲くだろうという予想が立てられているので、割と早い時期にクマが山に戻るだろうと。その過程で、街中近くや街中で冬眠していたクマと遭遇することは、何回かはやはり避けられない」
星崎教授は、被害の可能性を指摘しながらも、「クマを恐れ過ぎず、人の存在をアピールしなければならない」と話します。
星崎教授:
「あまり人間が活動を自粛しすぎると、人けがなくなり、クマからすると自由に出入りしていいのだと、誤ったシグナルを受け取ってしまう可能性が高い。クマの生息域と背中合わせの場所だよね、というような場所での活動を避けるとか、そういうことは考えた方が良いが、街中での活動までは、言い方は悪いが『びびってやめる』必要はない。普段通りの日常生活を送ろうという意識のもとで、クマに対する心積もりは持ってと」
2025年はブナの実が大凶作でしたが、2026年は「ある程度実がなる」と予想されています。このことから星崎教授は、クマの市街地への出没は「2025年より減少する可能性がある」と分析しています。
一方でクマの脅威が消えたわけではありません。特に、早朝や夕方は1人で行動をしないなど、クマに出合わないよう対策を続ける必要があります。