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プレスリリース配信元:DHLジャパン株式会社

・AI関連製品が世界貿易の成長の42%を牽引 ・貿易品の平均輸送距離は5,010kmと過去最長 ・米中貿易の世界シェアは2%に低下 ・世界貿易は2029年まで年2.6%成長の見通し

ボン/ハノイ/ニューヨーク発 2026年3月10日 地政学的緊張の高まりや米国の関税引き上げ、世界経済を取り巻く不確実性が高まるなかでも、国境を越えた経済活動はむしろ拡大し、グローバル経済の結びつきはむしろ強まっています。DHLとニューヨーク大学スターンビジネススクールが本日発表した「DHLグローバル・コネクテッドネス・レポート2026」で明らかになりました。世界の貿易、資本、情報、人の移動を分析した結果、2025年のグローバル化指数は25%と過去最高を更新しました。

DHLグローバル・コネクテッドネス・レポート2026の表紙

米中間の経済関係は弱まりつつあるものの、世界経済全体への影響は限定的です。米中貿易が世界貿易に占める割合は、2015年の3.6%から2025年の第1四半期から第3四半期にかけては2.0%まで低下しました。一方でAIインフラ投資の拡大を背景に関連製品の取引が急増し、2025年の世界物品貿易の伸びの42%をAI関連製品が占めました。また、貿易品の平均輸送距離は5,010kmと過去最長となり、企業が依然として世界規模でサプライチェーンを維持している実態も浮き彫りになりました。本レポート全文(英語)のダウンロードはこちら

DHL Express CEOのジョン ピアソンは、「グローバル経済は依然として強い結びつきを維持しています。貧困や気候変動などの課題は、国境を越えた協力なしには解決できません。不確実な時代でも、企業や国家は国際的なネットワークを活用して市場を多様化し、新たな機会を見出しています」と述べています。

同レポートは、貿易・資本・情報・人の国際的な流れを示す900万件以上のデータを分析し、世界180カ国のグローバル化の実態を測定しています。
AIブームと関税政策が貿易構造を変化
2025年の世界貿易は、パンデミック期を除くと2017年以降で最も高い成長率となりました。
主な背景は次の3つです。
- 関税引き上げ前の駆け込み輸入:米国企業が関税上昇を見越して輸入を前倒ししたことで貿易量が増加。
- 中国の対応:中国の米国外市場向け輸出が増加したため、世界の貿易量は維持。
- AI関連産業の急拡大:各国企業がAIインフラ整備を急ぎ、AI関連商品の貿易が拡大。WTOの統計によると、AI関連製品は2025年第1~3四半期の物品貿易の伸びの42%を牽引。

世界貿易は今後も拡大見通し
レポートでは、世界の商品貿易が2029年まで年平均2.6%成長すると予測 しています。これは過去10年間の平均成長率とほぼ同水準です。

米国の関税政策の影響が限定的とみられる理由は、世界貿易の大半が米国以外の国同士で行われているためです。2025年時点で、世界輸入の13%が米国向けで、世界輸出の9%が米国発となっています。また多くの国が、新たな市場を確保するために自由貿易協定の拡大を進めています。

米中デカップリングでも世界経済は「ブロック化せず」
米国と中国の経済関係は縮小していますが、ほとんどの国は長年のパートナーとの関係を続けており、世界経済が対立ブロックに分断される兆候は限定的です。過去10年間で、世界の商品貿易、海外新規投資(グリーンフィールドFDI)、クロスボーダーM&Aのうち、地政学的対立から別の国へシフトした取引はわずか4~6%にとどまりました。移転先の多くは同盟国ではなく、インドやベトナムなど中立的な立場の新興国でした。

ニューヨーク大学スターンビジネススクール 経営の未来センターのDHLグローバリゼーションイニシアティブのディレクターを務めるスティーブン A アルトマン教授は「グローバリゼーションをめぐる政治や政策は大きく揺れ動いていますが、実際の国際的なビジネスの流れはそれほど急激には変化していません。2025年の世界貿易のパターンは通常の年より大きく動きましたが、ウクライナ戦争の初期など、近年の大きな混乱期と比べれば変化は限定的でした。企業や政策担当者にとって重要なのは、国際ビジネスの実態がどこまで変化しているのかを冷静に見極めることです。グローバル経済には確かにリスクがありますが、それと同時に強い回復力も備わっています」と述べています。
貿易距離は過去最長、地域化は進まず
サプライチェーンの地域化が進むとの見方もありましたが、データは異なる結果を示しました。2025年には、
- 貿易品の平均輸送距離:5,010km(過去最長)
- 海外新規投資プロジェクトの平均距離:6,250km(過去最長)

となり、企業が依然として世界規模で取引や投資を行っていることが確認されました。
情報の流れは停滞、人の移動は過去最高
国境を越えるその他のフローでは異なる傾向も見られました。
- 資本:多国籍企業の海外売上高比率は依然として過去最高。
- 情報:データ規制や地政学リスクの影響で成長が鈍化。
- 人:海外旅行、留学、移住はいずれもパンデミック前を上回り過去最高。

国別ランキングでシンガポールが首位、地域別では欧州が優勢
国別ランキングでは、シンガポール、ルクセンブルク、オランダの順でした。 地域別では、欧州、次いで北米、中東・北アフリカの順でグローバル化が進んでいます。
DHLグローバル・コネクテッドネス・レポートとは
「DHLグローバル・コネクテッドネス・レポート」は2011年から定期的に発表されている調査で、14種類の貿易、資本、情報、人の国際的なフローを分析しています。2026年版では、世界GDPの99.6%、世界人口の99.0%、180カ国をカバーしています。

本レポートはDHLの委託を受け、ニューヨーク大学スターンビジネススクールのスティーブン A アルトマン氏とキャロライン R バスティアン氏により執筆されました。全文(英語版)のダウンロードはこちら

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