宮城県石巻市で自宅を開放して、東日本大震災の写真を集めた企画展を開いている男性がいます。震災の記憶を風化させてはならないと、「震災から“まだ”15年」と訴えています。
特別企画展「東日本大震災からまだ15年」。石巻市内の自宅を開放して、震災の写真を集めた企画展を開いたのは、元高校教師の佐々木慶一郎さん(78歳)です。
元高校教師 佐々木慶一郎さん(78)
「震災の記憶を風化させてはならないという思い。大事な家族を亡くした方にとっては、きのうのことのように思っているだろうなと、『東日本大震災からまだ15年』という企画展にした」
展示されているのは、佐々木さんや友人などが撮影した震災当時の写真など、およそ200点です。
震災当日、高台から津波が迫る様子を撮影した写真や…。
門脇小学校の火災で、立ち上る煙を捉えた写真もあります。
こちらは、佐々木さんが親戚を探すため訪れた遺体安置所で撮影された写真です。親族の棺に、孫が寄り添う場面が写されています。安置所には、教え子の子供たちの棺もあったといいます。
元高校教師 佐々木慶一郎さん(78)
「子供たちの親を高校教師時代に教えていた。教え子の子供たちが亡くなっている姿を見てかける言葉もなくて、すごくショックを受けた」
それでも佐々木さんは、震災の現実を記録しようと写真を撮り続けました。
元高校教師 佐々木慶一郎さん(78)
「津波はこんな破壊力を持つんだと、目の当たりにした」
また、佐々木さんにとって特別な1枚があります。
宮城県女川町で写真館を営んでいた写真家・佐々木厚さん。いまも行方不明のままです。
元高校教師 佐々木慶一郎さん(78)
「学校のアルバム、生徒や職員の写真で8年間世話になった。佐々木厚さんの遺作展もやってみたいと。腕のいいカメラマンだった」
「写真は家族の宝物」が口癖だったという厚さん。厚さんが撮ってくれた家族写真はいまも、「自分の宝物」だと話します。当時の写真を通して、佐々木さんが伝えたいことは。
元高校教師 佐々木慶一郎さん(78)
「震災の教訓を無駄にしないで自分の命は自分で守ってほしい。実際に震災の状況を自分の目で確認してもらえれば、目的は果たせると考えている」
企画展は3月15日まで開かれています。観覧には事前の予約が必要です。
(0225-73-4057)