東日本大震災からまもなく15年です。
2025年の山林火災との二重被災に見舞われた岩手・大船渡市のアワビ養殖会社が逆境を力に再起へと歩んでいます。
岩手・大船渡市でアワビの陸上養殖を手掛ける「元正榮 北日本水産」は、専務の古川翔太さんの一家が40年にわたり営んできました。
ただ、今は度重なる災害により出荷できるサイズのアワビは育っていません。
元正榮 北日本水産・古川翔太専務:
結構(顧客からの)待っているとの声が非常に大きくなっているので、一日でも早く出荷したいのが正直なところ。
この会社では、15年前の東日本大震災の津波で養殖施設が壊滅し、被害額は20億円に達しました。
その後、事業を再開し、復興が進んだ矢先の2025年2月には、周辺で大規模な山林火災が発生。
火災による停電で酸欠状態となったアワビ250万個が死滅し、被害額は5億円に上りました。
元正榮 北日本水産・古川季宏社長:
また同じ状況に戻ったという感じで、私自身はかなり複雑な感じ。ただ(震災)当時、中学生だった息子も大きくなり、営業部長(以前)をやっていて、なんとか会社復興に向けた動きをしていきたい。
震災による借金が残る中、社長と専務を務める親子は二人三脚で再起を目指してきました。
まずは以前、取引先に稚貝として販売したアワビを買い戻しました。
これを親貝として養殖を再開するためです。
元正榮 北日本水産・古川翔太専務:
(アワビが)動いてますね。これくらい元気じゃないといい卵産まない。
そして、新たに始めたのがコンサルタント事業。
2月、古川さん親子は北海道・福島町の役場を訪ね、北日本水産のノウハウを活用した場合の効果を説明しました。
福島町では町おこしの一環でアワビの養殖に取り組んでいますが、生産が安定せず赤字に陥っています。
元正榮 北日本水産・古川季宏社長:
一番の(個体)差は幅がない。成長にばらつきが少ないということ。
新事業のコンサルタントは会社の可能性を広げようとしています。
食用のアワビを再び本格的に出荷できるのは2028年で、それまで資金繰りは厳しいといいますが、逆境を力に挑戦を続けます。
元正榮 北日本水産・古川翔太専務:
東日本大震災を乗り越えられたのであれば、今回も必ず乗り越えられるだろうということで、復活してよかったねと思える状況にしていきたい。