島根県西部にある人気の水族館「しまね海洋館アクアス」で、2024年に生まれた2頭のシロイルカが、一般公開に向けて本格的な第一歩を踏み出した。
これまで別館で過ごしていた2頭が、3月3日に本館の観察用プールへと引っ越しし、新たな環境での生活をスタートさせている。
繁殖プールから慎重に…リーリャとアランお引っ越し
引っ越し当日、しまね海洋館アクアスの建物に横付けされた高所作業車の上で、最初に運ばれたのはメスの「リーリャ」だ。2024年に誕生した「リーリャ」は、これまで別館の繁殖プールで成長してきた。
母親が出産後に死んでしまったため人工飼育されることになったリーリャだが、その影響からか人には慣れており、引っ越し中も落ち着いた様子を見せていた。車に乗せられながらも動じることなく、本館へと移動していく姿が印象的だった。
続いて引っ越したのはオスの「アラン」。「リーリャ」とは対照的に、アランはちょっと緊張気味の様子で、時折頭をもたげるなど落ち着かない仕草を見せていた。スタッフに寄り添われながら、ゆっくりと慎重に運ばれていった。
体重230キロまで成長、大がかりな作業に
今回の引っ越しは約110メートルの移動距離だったが、2頭の成長ぶりを考えると決して簡単な作業ではなかった。ともに体長2メートルを超え、体重はリーリャが180キロ、アランが230キロと大きく成長している。
そのため、関わったスタッフも3~6人と大がかりな引っ越し作業となった。慎重に運ばれた2頭は、本館にある観察用プールに到着すると、すぐに元気に泳ぎ始めた。新しい環境にも順調に適応している様子が見て取れる。
2026年秋から冬にはパフォーマンス公開へ
アクアスの湊館長は今回の引っ越しについて「安心したという一言」と胸をなでおろしていた。そして今後への期待を込めて「“アクアス生まれ”のシロイルカがどんな可能性があって、どのようなパフォーマンスを展開してくれるか、皆さまにお見せしていきたい」と話している。
アクアスでは今後、2頭を新しい環境になじませながらトレーニングを重ねていく予定だ。順調にいけば2026年秋から冬ごろには、2頭によるパフォーマンスを一般公開できる見込みだという。
誕生からさまざまな困難を乗り越えてきた2頭のシロイルカ。
新しい環境でのトレーニングを通じて、さらに成長した姿を見せてくれることだろう。地域の人々にとっても、アクアス生まれのシロイルカが将来どのような魅力を発揮してくれるのか、大いに期待が高まっている。
(TSKさんいん中央テレビ)
