新入学シーズンを控え、子どもの文房具選びに頭を悩ませる保護者も多いのでは。最近は「うまくできない」を解決してくれる文具が増えており、子どもの成長と自立を促すアイテムが注目を集めている。富山市の文具店では、幼い頃から安心して使える工夫が詰まった文房具の準備が進んでいる。

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安全性と使いやすさを両立したはさみ

SETO学用品担当の広瀬えりさんによると、はさみは「最初危険かなと思われる方が多い。手で持った時にきちんと動かせるかと」と親の心配も大きいアイテムだ。しかし、最新のはさみは先端の安全面に配慮された作りで、バネの力でアシストしてくれるため、子どもでも楽しく使うことができる。

塗り絵や工作が好きな5歳の朔(はじめ)くんが実際に使ってみると、器用に紙を切ることができ、「できた!」という達成感を味わった。このような成功体験が子どもの成長にとって重要な意味を持つと、富山短期大学の石動瑞代教授は話す。

太軸で握りやすい色鉛筆

次に注目したのは、通常の倍の太さを持つ色鉛筆だ。朔くんも驚くほどの太軸は、六角形で握りやすく、芯が折れにくいのが特徴である。柔らかくて太い芯は描き心地も抜群で、さらに水でなぞれば水彩画のような仕上がりになり、1本で2度楽しめる設計となっている。

広瀬さんは「子どもさんの使うものは好きなものがいい。描いたりしている中で、この子はこういうことが好きなのかなと見つけてあげたらいい」と、子どもの興味関心を見つける機会としても文房具の重要性を語る。

アレルギー対応の米粉ねんど

最後に紹介するのは、米粉と塩分、水で作られたねんどだ。朔くんが「お米!?」と驚いたように、従来の小麦粉ベースとは異なる素材を使用している。広瀬さんは「アレルギーのお子さんでも使えるように。最近よく出てきている」と説明する。

このねんどの特徴は、柔らかく、手にくっつきにくく、乾きにくい3つのポイントにある。朔くんは黄色いねんどを使ってトラを作り、ヒゲと目をつけて完成させながら「なんか楽しい」と創作活動を楽しんだ。

失敗も成長の糧になる

石動教授によると、「できた!」という成功体験は自信となり、その自信が次の意欲(やってみよう)につながることで子どもの成長を支える。一方で、未就学の子どもがうまくいかない場合も多いが、それも大切な経験だという。

粘り強く取り組んで工夫して成功させようとするエネルギー「非認知能力」は、うまくいかない時間を通じて養われ、小学校以降の学びの土台となる。安全で使いやすい道具で子どもの「できた!」を増やしながら、できない時間も優しく支えることが、子どもの健やかな成長につながるのでは。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
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