「とにかく犬を飼いたくて」とたろさん。しかし当初は夫とふたりでアパート暮らし。ペット可のマンションに引っ越すことも考えたが、物件は限られ、家賃は10万近くと高めだった。
「それならいっそ戸建てのほうがいいんじゃないかと、軽い気持ちでモデルハウスを見に行ったんです。営業担当からライフプラン表を見せられて、『このまま働けばいけます』って言われて住宅購入に踏み切りました。若かったし、深く考えなかったですね」
当時の年収は300万円に届くかどうか。住宅ローンは月8万9000円。ペット可賃貸よりは安いとはいえ、決して余裕があったわけではない。
ローンが重く、情緒不安定に
実際に住み始めると、住宅ローンは想像以上に重かった。
以前は夫の家賃補助があり実質住宅費は3万円。そこから月約9万円へ。6万円の負担増だった。さらに転職でたろさんの年収が100万円以上下がるというアクシデントもあった。
「家計が圧迫されて、情緒不安定になりました」
食費は削り、外食はやめ、鶏むね肉ともやしが食事の定番になった。「正直、家を売ることも頭をよぎった」そうだ。
29歳にして貯金1000万円達成
だが、犬と暮らす家は簡単に手放せなかった。
それならば、家計を改善するしかないと、たろさんは俄然やる気を出した。家計管理アプリで支出を可視化し、通信費や保険を見直す。少額からの積み立て投資も始めた。
同時に、在宅で収入を得られる道を探し始める。昼間は会社員として働き、夜はSNS運用やITスキルの勉強にあてた。
