鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの『てつたま』です。

全国に名を轟かすデザイン会社、GKデザイン総研広島がアストラムラインの路線丸々トータルデザインする過程を取材してきましたが、今回で最終回です。
最後は駅舎で駅インテリアの狙いを伺います。

向かったのは、アストラムライン牛田駅。
GKデザイン総研広島は、駅の看板や色彩などインテリアデザインを担当しました。

【GKデザイン創研広島 唐澤龍児プラクティカル・アドバイザー/野川アナ】
「改札口の辺りにね、我々来ましたけれども。トータルコーディネートという所で言いますと?」
「まず改札口の色。これは駅のカラーにしています」

アストラムラインは駅ごとにテーマカラーが定められ、牛田駅はターコイズブルーです。
本通駅を起点に赤から紫まで、虹の7色を順番に駅へ割り振っています。

【GKデザイン創研広島 唐澤龍児プラクティカル・アドバイザー/野川アナ】
「駅に来られた時に、この色が牛田駅の色、ということで駅の顔としての色をまず見てもらう。利用者がこの駅は自分の駅だということが分かるように色分けをして。当時、本通駅はカープの球場が、市民球場あったじゃないですか。で、赤で揃っていたんです。最後の広域公園は紫色だったので。今ちょっと変わってきましたけど。まあ時代の変化なんですけれども」
「そうですね。そうか、そこはスポーツチームで考えられた起点と終点だったんですね?」
「いや、考えたわけじゃない。たまたま、そうなったんです」
「たまたまそうなんですか?たまたまとは言え、ちょっと運命的な部分も感じてしまいますね」
「そうですね」
「新白島だけこれ、白になってるんですよね?」
「そうですね。途中から出来たので、色をはめ込む訳にはいかなかったんです。そのいきさつは、我々がかんでいる訳じゃないんですけど。白にして白島駅、新白島の白でよかったと思うんです」
「そうですね」
「それと(駅インテリアの)ベースの色はアストラムラインのグレーと黄色」

駅構内にはさりげなく、シンボルマークの16ドットやシンボルカラーを使ったデザインがあちこちに展開されていました。

【GKデザイン創研広島 唐澤龍児プラクティカル・アドバイザー/野川アナ】
「ずっと自販機が変わっても、これを使い続けているのは本当に嬉しいことですね」
「そうですね」
「本来ならこれ、赤い自販機のはずなんですよ。この色を変えるってことはすごいことで、アストラムラインの駅の中に置くっていうことで、このグレーに全部統一されています」
「全体としての見た目、統一感といいますか、この辺りもグレーのデザインになっている。中の(自販機に)やっぱり赤は感じますけれども、全体としてはこのグレーと16ドットの。唐澤さんたちがデザインしたこの16ドットらしさ。という所が、今も感じられるようになってます」

続いて、駅のホームへと向かいます。

【GKデザイン創研広島 唐澤龍児プラクティカル・アドバイザー/野川アナ】
「ホームに来ました。エレベーターのこの色も…」
「そうです。パネルの色も駅の色にしています」
「牛田と言えば、『この色なんだよ』という所がいろんなところにありますね」
「で、ホームドアも駅のカラー。なぜかというと、駅に着いてこの駅の色で何駅か判断できるじゃないですか。そうするとちょっと眠ってて、ぱっと起きた時に『あっ次!の駅だ』とか。『この駅で降りなきゃ』いうためのサインですね」
「ウトウトしていて、はっと気づいた時に、どこの駅か分からないっていうのは、これは時代が移り変わっても、どの時代の皆さんにも共感できることなんじゃないかなと思いますけど。そういう時の気づきのサインといいますか。そういった部分があったんですね。ベンチの色とかもそうですね?」
「そうですね」
「そうですよね、ブルーグリーンですもんね」
「これもパンチングっていって穴が開いてるんですけど、全部丸いドットなんです。で、これ、アストラムラインのドットのパターンに全部統一するっていうことで、パンチングメタルを使っています」
「へー!確かに。意識したことなかったですけど、ここもドットになってました。なるほど。この辺りで抜けてみると、床のデザインも抜けた感じで、床も全部ドット」
「そうですよね。てっきり、このベンチに穴が開いてるのは、おしりの辺りが蒸れないためなのかな、なんて思ってましたけど。意匠のちゃんと意味合いがあったわけですね」
「合わせてポスターボードもベンチとセットでデザインしているんですけれど、ゴミ箱もグレーのトーンを変えて、色を合わせています」
「ちゃんとここもドットになっているわけですね」
「そうなんです、ドットで。この中のゴミの箱なんですけど、オレンジなんです。で、これもドットとしてオレンジのマークが見えてくる」
「あー!これは隠れドットといいますか…」
「気が付いた人だけ嬉しい」
「ふふふふ。今日のこの話を聞いたら、ちょっと毎日、意識して見てしまいますね」

さらに駅舎を構成するベース色のグレーにも、よく見ると濃淡があるんです。
これにも狙いがあるそうですよ。

【GKデザイン創研広島 唐澤龍児プラクティカル・アドバイザー/野川アナ】
「グレーを重ねることで全体の収まりが良くなる」
「そこで濃淡をつけることで、これ逆に一色になってしまうと?」
「メリハリがなくなるんですよね。そうすると空間的にべたっとした感じになるんで」
「一口にね、グレーとか灰色と言ってしまうと、そうなってしまう訳ですけど。それぞれで微妙に淡さ濃さがわかれているということで。唐澤さん。駅のデザインをされる中で、一番難しかった部分どのあたりでした?」
「本当はもっと、駅のカラーを出したかったのですよ。だから今、床が全部グレーなんですけれど、本当はこの駅だったらもう少しターコイズブルーとか。青い色が少し出てきた方が華やかになるじゃないですか。
で、今グレーがちょっと多いかなっていう気がしてて。それができればよかったなということと。安全のためにタイルがありますけど、これもグレー地にイエローのドットが使えたら本当はよかった」
「あー、なるほど」
「それだけマークの要素が、全部の所に展開できたら良かったっていうことですね」

アストラムラインのトータルデザインから35年…。
GKデザイン総研広島は今や鉄道界で大きな存在感を放っています。

テレビ新広島
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