アメリカのトランプ政権は、連邦最高裁がいわゆる「トランプ関税」を違法とする判断を示したことを受け、相互関税などに代わる新たな関税を発動しました。

このニュースについて、智田裕一解説副委員長とみていきます。

青井実キャスター:
日本にとってあまりいいニュースのように思えないんですが、その辺りどうでしょうか?

智田裕一解説副委員長:
10%にトランプ関税、新たに入れるという話になったんですよね。トランプさんが違法という判決を受けて、新たにトランプさんが10%関税をかけますよと。さらに15%に引き上げるという話にしたんですけれども、これ15%に引き上げる時期がそもそも不明というところがあります。新しい関税10%から15%にという期間は、法律で原則150日というふうに決まっているんですけれども、2つの心配があるんですね。

2つの心配とは、1つ目が予測不能ということ、2つ目が80兆円投資が破棄できないんじゃないかというところです。

1から見ていきます。
そもそも相互関税というのは、トランプ大統領が巨額の貿易赤字の解消を目的に世界に課したものです。

このトランプ関税によって日本は15%の関税がかけられていましたが、これをアメリカの連邦最高裁が違法というふうに判断したわけです。

これに対してトランプ大統領が、代替措置として別の法律に基づく新たな10%の関税を発動したということです。

ただ、自動車や鉄鋼とかに課されている品目別の関税というのは、今回の違法判決とは別のものなので、そのまま変わらずということなんです。

そして、これまでの15%から10%なので下がったのかなと思う方もいらっしゃると思いますがトランプ大統領は、この10%をさらに15%に引き上げるということを示唆しているわけなんです。

青井実キャスター:
数字上は、15から15で変わらないということですか?

智田裕一解説副委員長:
ただ、15%に引き上げる時期がまず分かりませんよというところですよね。それから10%、そして15%という新しい関税の期間は法律で原則150日というふうに決まっているんですよね。トランプ大統領は数カ月のうちに法的に許容される新たな関税を決定するというふうに言っていて、今回のこの関税で時間稼ぎをした上で、さらに新たな恒久的な関税措置を打ち出すという狙いだというふうにみてとれますね。

青井実キャスター:
でも変わらないという感じのイメージですよね、そういう意味では。

智田裕一解説副委員長:
日本に対する15%の相互関税がなくなって、新たに15%の追加関税が課されるということになるんですけど、日米合意ではもともとの相互関税には特例措置というのが設けられていて、品目によって税負担を軽くしていたんですね。こういう特例措置が果たして今後も続くんだろうかという声が関係者から上がっています。

なかなか予測できないというところですが、心配事の2つ目、80兆円の投資が破棄できないのではというところです。

2025年にトランプ大統領が突然、相互関税を発表した後に赤沢大臣が8回渡米しましたよね。
そしてアメリカと交渉していたと。

もともと24%といわれていた関税を15%に最終的に引き下げたわけですが、その合意の中に80兆円規模の対米投資を日本が行うというのがあって、先日第1弾として5兆6000億円規模の投資の内容が発表されたということなんです。

さらに赤沢大臣は23日夜、ラトニック商務長官と電話会談で、日米で合意された対米投資を巡って緊密に連携していくことを確認したということです。

宮司愛海キャスター:
投資というのはこのまますべきなんでしょうか。

智田裕一解説副委員長:
日米合意では、相互関税を15%にすると同時に輸出の要である自動車関税はその時、27.5から15に引き下げるということにしたんですね。それらと引き換えに、対米投資の大枠が決まった形なので、日本政府としてもアメリカを刺激する事態は避けたいというのが本音とみられるので、対米投資は引き続き進めるという方針だと思います。

青井実キャスター:
日本の立ち位置も難しいですけど、トランプさんもまた違法と判断されているわけですから、その辺りも難しいですよね。

SPキャスター・山口真由氏:
トランプ関税の法的根拠は大きく2つあって、従来の通商法の延長線上と今回、無効になっちゃった緊急事態を宣言すれば大統領が無制限だ!という、こっちがあるからトランプさんは俺の盟友のブラジルを起訴したら、ブラジル関税だというトランプ流をやったからこの基礎がなくなるというのはすごく大きいし、これは中間選挙にも影響すると思いますね。

宮司愛海キャスター:
一方で、3月19日に日米首脳会談が予定されていて、高市首相がアメリカに行くわけですけど、トランプ大統領と高市さんが直接関税などに関して話す可能性もありますか?

智田裕一解説副委員長:
日米では対米投資の第1弾として、人工ダイヤの製造とかガス、火力発電などのプロジェクトを決めたばかりなんですね。第2弾として、次世代型の原子力発電所などを検討材料として調整しているところなんです。今は資金調達とか採算確保など具体化を急いでいるところで、日米が両方とも共に利益を得られて日本の扱いが不利になることがならないような取り組みなのか、ここが大きな焦点だと思います。