【シニア女子】吉田陽菜が連覇
シードの千葉百音に加えて上位13名が西日本選手権へ出場を決めたシニア女子。
3位表彰台に上ったネーベルンホルン杯から連戦となった吉田陽菜が、去年に続き大会制覇。
今春同志社大学に入学し通信制を選ぶ選手も多い中、毎日の通学を選択し、練習と学業の両立に励んでいる。

そんな中挑んだショートでは、ジャンプにミスが出るもスピンステップ全てでレベル4を獲得。「明日につながる演技ができた」と2位でスタート。
フリーでは自身の代名詞3回転アクセルに挑戦し着氷させる。

スピンではすべて最高評価のレベル4を獲得するなど、「自分の人生について考えるような深い曲」だという新プログラム『苦悩する地球人からのS.O.S』を滑り切り逆転V。
今大会を「連戦の中、冷静に最後まで集中できた」と振り返った。
今季目標に掲げる「ショート・フリーで完璧な演技で自己ベスト更新」を目指し、次戦はGPスケートカナダへ出場予定だ。

2年ぶりの近畿選手権となった三原舞依は2位。
ショートは「自身のスケート人生を込めたプログラム」だという『GRIFF』を披露。

今大会の出場にあたり、自身のアイデアで振り付けにもある“涙”をアイメイクで表現し挑んだ。
初戦のアジアンオープントロフィー後に振付のミーシャ・ジーとブラッシュアップを行った成果が発揮され、演技構成点はトップ。3本のジャンプをノーミスし首位で折り返した。
翌日フリーではジャンプでミスが出てしまい総合2位に。それでも持ち味の表現力で演技構成点はトップスコアを獲得した。

自分の踊りたい曲リストにも入っていたというアランフェスの『レッド・ヴァイオリン』は、母と祖母にも滑ってほしいと言われていた思い入れのあるプログラム。今大会は実際に2人が観戦に訪れていたという。
次戦GPフランス大会へ向けては、「約1カ月もっともっとレベルアップしたい」と意気込んだ。

3位の白岩優奈は、自身のインスタグラムにて今季ラストシーズンを表明している。
去年に続き全日本出場を目指す白岩の今季のテーマは“諦めない”。
「何があっても最後まで挑戦したい」とショートとフリーで3回転のコンビネーションジャンプを組み込む構成に挑む。
ショートは超お気に入りだというドレス風の衣装が映える『タイタニック』を披露。冒頭ジャンプで転倒し4位スタートとなるも、フリーではジャンプのミスを最小限に抑え3位表彰台にのぼった。
次戦の西日本選手権へ向けては、「去年に比べて体の状態もよくなってきている。残り約1カ月滑り込んで良いプログラムをお届けしたい」と意気込む。
5位には大学ラストイヤーとなる柴野ちりさ。
約5年間、スケートから離れていながらも、それを感じさせない滑りを披露した。夢の全日本初出場へ向け、最後の挑戦に注目だ。
6位には社会人スケーター2年目の籠谷歩未。毎日5時起きで朝練に取り組み、8時間のデスクワークをこなす、怒濤(どとう)のスケジュールの中、「がむしゃらに練習しすぎず、工夫できている」と充実した日々を送っている。
“その時できる最高の演技を”と目標の全日本出場へ向け一歩前進した。

【シニア女子】
1位 吉田 陽菜(木下アカデミー)183.52点
2位 三原 舞依(シスメックス)173.58点
3位 白岩 優奈(関西大学)161.40点
4位 岩崎 陽菜(甲南女子大学)155.80点
5位 柴野 ちりさ(甲南女子大学)143.52点
6位 籠谷 歩未(神戸クラブ)142.30点
7位 前野 百花(同志社大学)136.52点
8位 木下 咲良(関西大学)129.85点
9位 大関 凜花(同志社大学)125.23点
10位 鈴木 なつ(関西大学)116.97点
11位 林 紗陽子(近畿大学FSC)115.51点
12位 久保 智聖(関西大学)111.83点
13位 東 華乃子(京都アクアリーナSC)110.26点