トリプルアクセルとともに戦ってきた
「今シーズン大きな大会で結果を残していけたのは、トリプルアクセルがあったからかなと思っています」
中井の飛躍を支えたのが大技、トリプルアクセルだ。
小学5年生のころから「憧れの浅田真央さんが跳んでいるから私も跳びたい」と練習をはじめ、国際大会初出場となる2022年のクープ・ド・プランタン杯フリーで初成功させてから、ずっとともに戦ってきた。
そんな大技の安定感向上のため、今シーズンから練習や試合前に取り組んでいるのが、「先生方と話し合いながら試行錯誤して作り上げた」という「スピナー」を使った練習と「台ジャンプ」だ。
スピナーとは、陸上でのトレーニング時にジャンプの回転を模倣するための道具。このスピナーを使用することで、実際の氷上でのジャンプに近い感覚で回転の練習ができ、回転軸を安定させるために効果的だ。
「まっすぐな軸を保たないとバランスを崩して転倒してしまうので、体幹をしっかり保ったり、まっすぐに軸を保つように」しながら、ジャンプのイメージを作っているという。
五輪でも練習した「台ジャンプ」
台ジャンプは、30センチほどの高さのある台から一度降りてからシングルアクセルを跳ぶ練習だ。
「台から降りた後に骨盤が曲がったまま跳ぶと、軸が外れたり感覚がずれたりするので、台から降りても大勢を保つ意識」で練習するとトリプルアクセルの感覚がよくなるという。
実際にミラノ・コルティナ五輪のフリーで、6分間練習の後にも「イメージを作り直したり体が忘れないようにするため」に行っていた。
これらの練習の成果もあり、今シーズン安定感が増したトリプルアクセル。
「点数を大幅に伸ばせるというのはトリプルアクセルがあるからこそかなと思っているので、やっぱり自分にとっては大切」と話す武器をひっさげ、初の世界選手権へ向かう。
