遺骨に手を合わせる男性は突然、長男の死を知らされた父親だ。

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12月4日、愛知県の岡崎警察署で留置場に勾留されていた43歳の男性が死亡。父親(71)は「裸でしばられて、そこらに傷があって、そんな状態…。俺に言わせりゃ犬ネコ以下だ」と警察への憤りをあらわにした。

留置場内で裸の状態で手足を拘束 男性死亡

亡くなった男性(43)は11月25日、警察官への公務執行妨害の容疑で逮捕され、勾留された。

その9日後の12月4日、男性は留置場で息をしていない状態で見つかり、その後死亡が確認された。

警察は男性が自ら服を脱ぐなどしたため、手足を縄などで拘束していたと説明。

ところが、男性には持病があった。

亡くなった男性の父親(71):
統合失調症という病気で、2級で手帳もあって、「3日たっても暴れてしょうがない、ものも食わん」と言っていたけど、鎮静させなくては絶対ダメだと思って。

男性には警察から統合失調症の薬が与えられたが、もう1つの持病である糖尿病の薬は渡されなかったという。

「動物以下の扱いだ」幹部も加わり署員が暴行か

延べ140時間以上、裸のまま拘束されていたとみられる男性。監視カメラには男性が暴行を受ける様子も映っていたという。

関係者によると、男性は手足を拘束されて床に横たわり、複数の署員が足で蹴って動かしていたとのこと。暴行には署の幹部も加わっていた疑いがあることも新たに発覚。

さらに、男性の後頭部を和式便器の中に入った状態にして、署員が水を流した疑いもあるという。

亡くなった男性の父親(71):
警察が人間以下のやり方をやっている。うちの息子(43)は動物以下の扱いをされていると思った。

監視カメラ見せてもらえず 父親が怒りの声

男性の父親は12月17日、県警本部の留置管理課の幹部ら4人と面会。

留置場の監視カメラの映像を見せるよう要望したが、受け入れてもらえなかった。

亡くなった男性の父親(71):
今の時代、カメラをみれば暴行か動かしただけか誰でもわかる。でもカメラ自体見てないと思う。警察組織自体がお互いに助け合って、隠ぺいし合っているから信用はできん。

愛知県警は岡崎署を家宅捜索して資料を押収するなどし、捜査を進めている。

(「イット!」12月19日放送分より)