茨城県にある海岸の波打ち際で、波が押し寄せるリズムにあわせて行ったり来たりする鳥の群れが撮影された。この鳥は「ミユビシギ」という渡り鳥で、波打ち際でエサの甲殻類などを探す習性があり、多いときには数百羽の群れが海岸に集まっているという。

波と一緒にユラユラする鳥たち

茨城県の海岸で撮影されたのは、波打ち際を行ったり来たりする鳥の姿だ。

波打ち際をちょこちょこと走る鳥の群れ(GFBさん撮影)
波打ち際をちょこちょこと走る鳥の群れ(GFBさん撮影)
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群れになり波が押し寄せると、まるで子ども達のように「ワァー」っと逃げるように走り出し、波が引くと今度は全力で波を追いかけていた。

鳥の姿を見ていた撮影者は、「ちょこちょこ走ってかわいいなと思いながら撮影しました。一羽だけ反対を向いて置いて行かれるやつがいたりとか」と珍しい行動をみせる鳥に釘付けになった様子だ。

秋から春にみられるミユビシギ(提供:日本野鳥の会)
秋から春にみられるミユビシギ(提供:日本野鳥の会)

撮影されたのは、「ミユビシギ」と呼ばれる渡り鳥だ。日本では秋から春にかけて全国の砂浜などでみられる種類だという。

行ったり来たり…実は食事のため!

一見、海辺で遊んでいるようにも見えるが、日本野鳥の会・自然保護室の奴賀俊光さんによれば、「波打ち際にいる貝や甲殻類などをよく食べているので、行ったり来たりする行動がよく見られます」と、これは“生きるための大事な行動”だという。

ミユビシギが食事をするイメージ
ミユビシギが食事をするイメージ

「ミユビシギ」が行ったり来たりしていたのは、波が引いたタイミングで砂浜に打ち上げられた貝やエビなどを食べるためだったのだ。

また、群れで動くのは外敵やエサを見つけやすくするためで、多いときには数百羽で行ったり来たりすることもあるという。
(「イット!」 11月7日放送より)

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