29日の特集は衆院選について、争点の一つを深掘りします。

各政党が公約に掲げている“消費税の減税”、みなさんにとっても身近なテーマではないでしょうか。

こちらは主要政党の消費税の減税に関する公約をまとめたものです。

自民党は「飲食料品2年間に限りゼロ」、日本維新の会は「食料品2年間ゼロ」、中道改革連合は「今年秋から食料品ずっとゼロ」、国民民主党は「一律5%」、共産党は「廃止目指しただちに5%に」、参政党は「廃止」れいわ新撰組も「廃止」、社民党は「消費税ゼロ」を掲げています。

これを受けた飲食店や小売り店のリアルな声ととに、私たちの生活はどうなるのか専門家の分析も交えて深掘りします。

上がり続ける物価…。

そんな日々の負担になっているのが、皆さんの身近にある“消費税”です。

27日公示された衆院選では各政党が“消費税減税”について公約を掲げています。

県民
「消費税高いですよね。結構苦しいですよね、生活が。2年間限定でも助かるっていえば助かるのかな」
「『本当にできるのかな?』っていうのが不安」

鹿児島の経済に詳しい九州経済研究所の福留一郎さんは、“消費税減税”にはプラスとマイナスの面があると話します。

九州経済研究所・福留一郎経済調査部長
「プラス(の面)としては、この物価高、特に食料品」

こちらは鹿児島市の物価全体が前の年度に比べてどれぐらい上がったか、下がったかを示した“消費者物価指数”のグラフです。

2016年あたりから2022年前半までは、物価が動かない“デフレ”の状態。

しかしコロナ禍のあと、ロシアのウクライナ侵攻で物価が一気に上昇。

その後は食料品の値上げ品目が増えたり、コメの価格が上がるなど高い状態で推移しています。

福留一郎経済調査部長
「(物価高対策としての)それ(消費税減税)を通じて、例えば消費が増えていくと企業にとっては売り上げが上がってくるということになる」

一方、デメリットも。

福留一郎経済調査部長
「食料品の軽減税率(8%)をゼロにすると、年間5兆円くらい(減る)といわれている。(消費税を)5%一律にするにしても15兆円、消費税全体をなくすと年間32兆円税収が減る。今、消費税は社会保障、医療、介護、年金、こういったものの財源になっている。そこがちゃんと手当できないと、私たちの将来がますます不安になってくる」

それでは、食料品を取り扱う小売り店はどう思っているのでしょうか。

井上彩香キャスター
「こちらのスーパーでは各政党の公約に注目しつつも、もしかしたら行うことになるかもしれない、こういった“プライスカード”の対応にも頭を悩ませています」

県内で4店舗を展開する「フレッシュフィールドなりざわ」。

売り場には約3000の商品が並んでいます。

社長の成沢洋さんは、税率が変わる度に対応に追われてきたこれまでをこう振り返ります。

成沢洋社長
「いろいろ作業が発生しますし、それにあわせて経費も発生しますので、『ちょっとまた大変だな』って気持ちがあります」

例えばこの「プライスカード」。現在は本体価格と税込み価格が二つ表記されていますが、このポップを全て張り替えるとなると、相当な作業と経費がかかるということです。

影響はこちらにもー

成沢社長
「レジや量りについては全部プログラムの変更をせざるを得ない状態になったりしますので、そこにも経費等がかかってきます」

ちなみに新500円玉が発行された時、機械のプログラム変更が必要となり一台あたり10万円の経費がかかりました。

頭を悩ませながらも、成沢さんは時代への対応を模索しています。

成沢社長
「以前は(10%)増税前の買いだめ、『いっぱい買って下さいね』のキャンペーンを張って、先に買ってもらう。今回は(減税なので)逆になるので、減税になった瞬間に売り出しをかけたり、そういった形をとってお客様が浮いた分で私どものお店で買い物して頂けるような工夫はしていきたい」

飲食店を営む人からは「外食控え」を心配する声が聞かれました。

鹿児島市の繁華街天文館にある「焼酎とおでん りんご」です。

手作りの総菜に、枕崎のかつお節でだしをとったおでん、そして鹿児島の蔵元がメインの焼酎を楽しめます。

店主の若山加奈さんは本音を口にします。

若山加奈さん
「今回の解散からの選挙についてはスピード感がありすぎて、ひたすら情報を得ることしかできない」

“消費税減税”をめぐる動きについてはー

若山さん
「お客様が(10%の)消費税を払ってまで外食を楽しみたい、引き続きという方が変わらずいてくれるのかなっていう不安はあります。楽しい食事をしに来てもらえることが一番の醍醐味だと思うので、お互いに。外食の楽しみを変わらず続けていけるような環境に整えてくれるのがベスト」

翻弄される現場。

だからこそ、有権者である私たちには“責任”ある投票が必要と福留さんは話します。

九州経済研究所・福留一郎経済調査部長
「消費税は大事な税ですから、各党、あるいは立候補者の主張なりを有権者の方からも正す、あるべき姿に持って行くような、有権者も責任を持って投票して欲しい」

鹿児島テレビ
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