「意識してほしいのはシャンプーをする前のブラッシングです。頭皮の汚れが浮き上がってシャンプーで流れ落ちやすくなります」
泡立ちもよくなるため、少ないシャンプー剤で洗えるというメリットもあるという。
「ブラシの毛先を頭皮につけてブラッシングすることで、頭皮の血流をよくする効果も期待できます。血流は毛髪を育てる意味でも非常に重要なので、白髪隠しを使っていない日も実践してほしいですね」
またブラッシングと同じくらい、シャンプーした後のすすぎも大事。
「ほとんどの方はすすぎの時間が短いです。自分では長すぎるかなと思うくらいの時間をかけて、白髪隠しの染料をしっかり流してください」
白髪が増えてきたら「部分染め」
さらに白髪が目立ってきたら“白髪染め”も考えたいところだが、まだ頭全体を染めるほどではない場合はどうすればいいのか。
「市販の白髪染めで“部分染め”するといいでしょう。使う分だけカラー剤を出して、残りは取っておけるワンプッシュタイプを使えば経済的です」
部分染めはカラー剤を手やブラシに出して白髪の部分にだけ塗る方法だ。手で塗る場合は手袋をして、指で髪の毛をつまむようにすると塗りやすい。
「白髪が点々と生えているようであれば、クリーム状のカラー剤を指で塗る方法がお勧め。白髪がまとまって生えている場合は、広範囲を覆う泡状のカラー剤だと染めやすいです」
染めた翌日のシャンプーは控えて
ちなみに白髪染めを長持ちさせたい場合は、染めた翌日はシャンプーをしないことが重要。
「シャンプーをすると髪の表面のキューティクルが開いて色素が抜けてしまいます。色を少しでも長く定着させるためにも、白髪を染めた翌日はシャンプーをしないでください。その後もシャンプーは週2日程度お休みしても健康に大きな問題はありません」
シャンプーをしない日をつくることで白髪染めが長持ちするだけでなく、髪や頭皮の負担が減って頭皮環境もよくなるそう。
「シャンプーをしない日はお湯だけで髪を洗ってもいいですし、お湯で濡らしたキッチンペーパーで襟足の辺りを拭くだけでも臭いケアになります」
根本から切る→白髪隠し→部分染めと、白髪の本数に応じて適切な対処法を選ぶことが重要となる白髪ケア。
最後に、本山さんは「白髪隠しや白髪染めの製品を自宅で使う際は、必ず取扱説明書を読んでください」と注意を促す。
最近ではメーカーが製品の正しい使い方を解説している動画も数多く配信している。自己流で行うと髪や頭皮のトラブルにつながるので参考にしてほしい。
本山典子(もとやま・のりこ)
シャンプー好きが高じて15歳の頃に美容室でアルバイトを開始。短大卒業後に美容師免許を取得し、美容学校教職員、美容室勤務を経てヘアケア商材を扱うメーカーに入社する。事業部長として企画開発、営業などに携わった後、2015年に一般社団法人「国際毛髪皮膚科学研究所」の代表理事に就任。毛髪診断士認定指導講師の資格も取得し、現在は国内外でセミナーを開催。テレビや雑誌など幅広いメディアに出演している。著書に『毛髪診断士のときめき美髪BOOK』。
取材・文=有竹亮介
