関西の経済3団体と大阪府と市が主催する新年互礼会が1月5日、大阪市内のホテルで開かれ、企業のトップらが集いました。

物価高、賃上げ、”アフター万博”…2026年の大阪の景気の見通しを聞きました。


■物価高上回る賃上げ「私は可能だと思います。日本経済まだまだ強い」

【大阪商工会議所・鳥井信吾会頭(サントリー副会長)】「『上を向かす!』ということ。物価、円安、人手不足、賃上げ、いろんな問題はありますけど待っていても実現しない。

人の力、多くの経営者、仕事をしている人たち、フリーランス、大企業も含めて上を向かせるように前向きに歩んでいくと。

それはイノベーションですわ。創意工夫ね。小さなことでも創意工夫と技術革新、発明発見、イノベーション。

小さなことでもいいから工夫していく積み重ねが国を変えていく。人手不足ですけどどんな人でもやることがある」

(Q.物価高は?)
【大阪商工会議所・鳥井信吾会頭(サントリー副会長)】「インフレということで為替が大きいですね。

150円以下になんとかとどめるように。だから120円とか130円は無理だけど、140円の後半~150円の初めに収めるようにしてほしい」

(Q.物価上昇を上回る賃上げは可能?)
【大阪商工会議所・鳥井信吾会頭(サントリー副会長)】「それは私は可能だと思います。日本経済まだまだ強いんですね。製造業が力を持ってますからね。

海外に出て、海外比率4割でしょ、海外で作って海外で売る技術力があるわけですね。そこを生かしていくことを考えると」

■「賃上げやりましょう」

【関西経済連合会・松本正義会長】「(2026年の関西経済は)略略(まずまず)。中国がひっかかってるわ。関西の経済は日本のどこの地域よりも中国の比率が高い。

関西については、まずまずいかんかもしれんかもしれんけど、全日本を考えたらまずまずじゃないかと。日本は、関西は、観光産業は万博のおかげでなんとかやっていけるんでは」

(Q.物価高を上回る賃上げはできる?)
【関西経済連合会・松本正義会長】「あ、しもた。忘れた。『賃上げやれ』と言うの忘れた!賃上げやりましょう。(ことしは)できるできる。価格転嫁とかね」

■中国からの観光は「一つの国に頼っているようではだめ。大きな教訓に」

【ロイヤルホテル・蔭山秀一会長】「万博の翌年として、”裏年”ではなく、次へのステップになると思う、観光業界ですので、期待も込めて、今年は上昇する。昇っていくと」

(Q.対中関係の問題は?)
【ロイヤルホテル・蔭山秀一会長】「一つの国に頼っているようではだめ。大きな教訓になったと思う。

地政学的リスクの多い国と隣接している国なので、頼るのではなくて、多くの国の方に来ていただいて。

大阪を世界に発信で来たので、隣国も大事だが、欧米豪など遠い地域の人にも来ていただける動きをしていく。

『脱』ではなく『WITH』。一本足になるのは良くない。中国の団体客は止まっているが、個人の客は変わらず来ている。決してNOではなく、お迎えをしつつ、そこだけに頼らないのが大事」

■「技術立国として歩んでいかないと」

【関西経済同友会・永井靖代表幹事(大林組副社長)】「僕はこの字が1年を象徴するのではと。大屋根リングを象徴する『環(かん)』ですね。

これは世界に分断が生じている中、大屋根リングの多様でありながらひとつであるという理念は引き継ぐべき。

国内では賃金と物価の好循環、成長と分配の好循環の『環』、脱炭素や循環型社会に向けて段階的に進めていく年でもあるので。

海外に目を向けたときに、『CPTPP』など、環太平洋の価値観を共有する国との連携をさらに深めて、発展させるべく、日本がそのリーダー役になる年になることに期待して…欲張りかな?」

(Q.”アフター万博”は?)
【関西経済同友会・永井靖代表幹事(大林組副社長)】「万博で色んなレガシーが提示されて、実証実験も行われた。

いかに社会実装していくか、技術立国日本として試されているので、呼び水として、政府からの投資をしていただく。

最終的には企業の力なので、後押し頂く支援をいただき、国内外から投資を呼びこめるように、ディープテックに特化していくような、国際競争力をもてるような領域に特化して、技術立国として歩んでいかないと」

(Q.技術立国としての課題は?)
【関西経済同友会・永井靖代表幹事(大林組副社長)】「手段の有力な一つとしてAIの活用があるかなと。

これによって生産性の向上を図って、適用できる高度人材を育てて、人材の流動化を起こして、企業の新陳代謝を促して、強い領域に人が集まる国造りが必要ではないかなと」

■「ほかの地域から知名度が高くなった大阪に『行こう!』となるはず」

【関西エアポート山谷佳之社長・CEO】「万博レガシーでね、新しい分野でもスタートアップ、会社は小さいけど成長率は高いという人たちが大阪に集まってくる。(2026年)後半に姿になってくると思う。

観光においては中国の影響を受けているが、後半にかけて、回復してくる。中国の回復が緩やかであっても、ほかの地域から知名度が高くなった大阪に『行こう!』となるはず。夏以降にチャンスあると」

(Q.台湾有事巡る発言の影響は、ダイレクトに受けている?)
【関西エアポート山谷佳之社長・CEO】「それはやむを得ないですね。私たちは仲良くやってます。政治の世界というのは難しいなと感じることがある。一つの発言で影響を受けたことは事実」

(Q.物価高が続いているが?)
【関西エアポート山谷佳之社長・CEO】「インフレは”悪い”一辺倒ではない。一般の人の生活が苦しくなることは大きな影響あるが、経済人だから、そのインフレをどのように経済に生かすかが大事な視点で。

今まではデフレだったので、『成長したいが、成長できない』という方たくさんいると思うが、世の中がコストの見合いで『価格を上げてもいいよ』と。企業としてはチャンスととらえるべき。

ただ、政治の世界として上手く庶民の生活とバランスはとっていただきたいなと思います」

■「物価上昇に負けない賃金上昇を果たしていくことに尽きる」

【関西経済同友会・三笠裕司代表幹事(日本生命・副会長・執行役員)】「(2026年を表すのは)『創』という字なんですけど。

昨年は万博で盛り上がったが、万博終わって大阪はIR開業まで少し時間がありますので、新しい賑わいを作りにいかないといけないので創造の『創』。

いろんなレガシーを成長産業に結び付けていくのは当たり前だが、自然体じゃだめなん、で新しいものを作りに行くぞという意識です。

IRという次の刻みがあるので、5年は長いようで短いので、そこに向けて、賑わい、笑いも含めて”大阪らしさ”を大事にして、前に進めていきたい」

(Q.台湾有事を巡る発言は?)
【関西経済同友会・三笠裕司代表幹事(日本生命・副会長・執行役員)】「インバウンドもそうでしょうし、産業界の輸出入も中国との関係は相対的に高いと思いますんで、政治的なことはいろいろとありますが、経済界しっかりと交流をとめることなくいい関係を維持できればなと」

(Q.物価高は?)
【関西経済同友会・三笠裕司代表幹事(日本生命・副会長・執行役員)】「いろんな対策は打っていただいてますが、民間としては賃金で報いていく、物価上昇に負けない賃金上昇を果たしていくことに尽きる」

■「万博の成功でベイエリアの成功が具体的に見えた」

【USJ・村山卓社長】「抱負としては、継続の『継』で、『つなげる』とか『続ける』。万博が成功に終わったので、この観光の盛り上がりを継続させることが重要。
われわれは今年が25周年になるので、継続の起爆剤になればと思います」

(Q.USJの入場者数増えた?)
【USJ・村山卓社長】「入場者数においては毎年増えているが、万博があり、インバウンドの欧米の方が増えたかなと」

(Q.万博開催で夢洲が近くなって効果はあった?)
【USJ・村山卓社長】「万博の成功でベイエリアの成功が具体的に見えた。万博は終わったので、行政と民間が(魅力を)考えていくことが大事と考えている」

(Q.IR開業まで4年あるが?)
【USJ・村山卓社長】「万博は関西の経済が成長していく上で、観光業の重要性を再認識したと考えている。

観光を伸ばすうえで、行政と民間が一緒になってきちっと観光戦略をつくっていくこと中長期では観光人材の育成が大事」

■IR開業へ「どういったことをやっていくか少しずつ理解していただく」

【オリックス・高橋豊典参与】「大阪・関西という名前の認知が上がった、インバウンドだけでなく、日本の方も。関西の良さを分かっていただく、これを継続的に大きく伸ばしていく、これがこれから大切なこと」

(Q.今年はどんな年に?)
【オリックス・高橋豊典参与】「昨年(IR現場で)着工させていただいて、今年からは(開業の)2030年に向けてどういったことをわれわれがやっていくか、少しずつ理解していただく。

みなさんが心配されているギャンブル依存症対策。これも大阪府・市とともに、どのようにやっていくかを発信していく1年にしたいと思う。

実際、『こういうことを夢洲ではやりますよ』というソフトを徐々に出していきたい。あまり早く出しても、まだ5年あるので、今年はまだまだ準備の年であると」

■「中国以外のアジア諸国、欧州・米・豪のお客様は“2桁の伸び”」

(Q.インバウンドの影響は?)
【JR西日本・倉坂昇治社長】「中国は確かに影響出始めてると思うが、それ以外のアジア諸国、欧州・米・豪のお客様は“2桁の伸び”できているので。その勢いを西日本各地に取り込んでいけるようにしたい」

(Q.物価高物価高と賃金上昇の連動は?)
【JR西日本・倉坂昇治社長】「消費が伸びていくよう、各企業が賃上げをしていると思うが、我々も人的投資はしていきたい」

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