2025年は「政治とカネ」の問題や物価高などを背景に、既成政党への不満が高まり、新しい政党への注目が集まった。そして、夏の参院選で大きく票を伸ばしたのが、結党から5年の参政党だ。参政党は選挙前、衆院議員3人、参院議員1人の小政党だったが、参院選で14議席を獲得し、総勢18人となった。
参政党の神谷宗幣代表がFNNの単独インタビューに応じ、支持を広げた背景や党の課題、そして今後目指す姿などについて語った。
2025年は「飛」の年 「期待受けた重責。政府の外国人政策変えねば」
「人生で過去最高に責任を負った1年だった」
神谷代表は、2025年12月25日に行ったインタビューで、2025年を漢字1字で表すなら、飛躍の「飛」だったとも振り返った。
「参政党として参院選で大飛躍したが、想像以上の過度な期待を受け、その期待に応えていかなければいけない責任が一気に増した1年だった。重責に2026年どう応えるか、年末年始も悩みながら考えていく」
参院選で参政党は「日本人ファースト」を掲げ、外国人問題を強く主張した。
「外国人問題を選挙の1つの争点にできたことが大きかった。あれだけ支持をいただいた以上、これまでの政府の方向性を変えていかなければいけない。責任は重い」
政府は12月23日、外国人労働者について2028年度末までに最大約123万人を受け入れるとする上限案を有識者会議に示した。2027年度から始まる「育成就労」と、従来の知識や経験が必要な「特定技能」での受け入れをあわせた数字だ。
これについて神谷代表は、「外国人の受け入れの数をもっと減らすのかと思っていたら、従来の計画の延長線上でしかなかった。党員も怒っているし、国民の失望も広がってくると思う」と述べた。
そして、外国人政策で目指す方向性について語った。
「労働者が足りないから入れると言って、どんどん増えた結果、欧米みたいになったら皆困る。この部分は外国人の力を借りる、ここからは日本人で全部やるといった全体像を示していかないといけない。増やせばいい、減らせばいいでは水掛け論になる。一歩踏み込んだ議論へ、ステージをあげていきたい」
高市首相の政策と「40%かぶっている」「日和ったら徹底糾弾」
高市内閣の12月の支持率は75.9%。10月の政権発足以来、75%台の高支持率が続いている。神谷代表は高市政権にどう対峙していくのか。
「今、高市政権なので、政策が40%くらいかぶっている。高市政権が終わったら、全然違うことになると思う。
ただ、私も(自民党を)辞めた人間なので、自民党の限界をわかっている。自民党ができないことを参政党が提案する。参政党が言うことにあわせていかないと世論が納得しないという流れを作りたい」
さらに高市政権への具体的な対応をこう説明した。
「高市首相が国のためにやってくれると思えば全面的にバックアップするし、日和ったと思えば徹底的に糾弾する。是々非々で議論していきたい」
連立政権入りの可能性について、神谷代表は、「次の衆院解散で数が増え、メンバーが揃って、自民党とも他の党ともしっかりと交渉できるとなれば、当然連立とか、そういったことも将来的には考えている」と述べた。
国会での参政党は「20点」 と評価 「期待を実現できる1年にしたい」
参院選で躍進した参政党が次に直面するのは、衆院選だ。
神谷代表は候補者擁立について、「国会議員、地方議員の経験がある方、官僚、元公務員などは、特に候補者として声をかけている」と述べた。
その一方で、候補者擁立にあたり、「やばい人」には気をつけているという。
「社会常識がない人、犯罪を犯した人、お金に汚い人、自分の欲を満たすために政治をやる人、参政党に入ったら選挙に通るんじゃないかという発想の人は来てほしくない。自分が議員になりたい人は自分が選挙に通るためのことしかやらない。そうではなくて、公の気持ちがある人に来てほしい。それが全くなくて、自分の目的達成のために政治や政党を使おうとする人が『やばい人』だ」
また、神谷代表は、参政党の現状について、こう評価した。
「組織は、7割、8割できたと思う。ただ、国会中の参政党という立ち位置で見ると、20点ぐらいで、全然ダメ。期待は高いけど実力がないという状態は結構危ない。風を起こして票を取ることは前回の参院選で成し遂げたが、政府の政策を修正する力は全然ない」
参政党が、自民党の元国会議員である豊田真由子氏、和田政宗氏、中川俊直氏、宇都隆史氏の4人を政調会長補佐に起用したのも、経験不足を補う狙いがあるとみられる。
「参院選で急に飛躍したが、調子に乗るのではなく、受けた期待をしっかりと実行できる実力をつける1年にしたい」
2026年の抱負を語った神谷代表。
参政党の風は続くのか。それは、国会での対応も大きく関わってくる。参政党の真価が問われる年になりそうだ。
(フジテレビ政治部 野党担当 杉山仁実)