バレーボール天皇杯、ヴォレアス北海道はクラブ史上初の準優勝に輝きました。ファイナルラウンドの戦いは、2回戦筑波大にストレート勝利、3回戦VC長野をフルセットで制しクラブ史上初のベスト8進出を果たすと、ここからヴォレアスの勢いは増し準々決勝は連覇を狙うサントリーを3-1で撃破、準決勝東京GB戦は2セットダウンからの劇的逆転勝利で2試合連続格上チームを倒し日本一へ王手をかけました。初のタイトルマッチはファイナルラウンド失セット0で勝ち上がってきたウルフドッグス名古屋との対戦となり結果はストレート負け。それでもリーグ戦で首位を走る王者サントリーから初勝利をあげるなど番狂わせを演じ、大健闘の準優勝となりました。
ヴォレアスを見事ストレートで下し、4大会ぶり3度目の優勝を果たしたウルフドッグス名古屋のリベロ、北海道江別市出身の渡辺俊介選手(37)はかつて所属していたヴォレアスとの対戦を終えて、「ちょっと力が入った」と特別な思いを口にしました。
ちょっと話すると長くなっちゃうんですけど・・・
日本代表や海外でプレーした経験を持つ37歳のベテラン渡辺選手、今回の優勝は東レ所属の2016-17シーズン以来となりました。9年ぶりの優勝を噛みしめ、ちょっと話すると長くなっちゃうんですけどと前置きし、古巣ヴォレアスへの思い、ベテランとしての思いを語りました。
「2019年に海外に挑戦してすぐコロナ禍で帰国しなくちゃいけなくなって、所属チームが中々見つからないっていう時期がありました。で、そのときに手を差し伸べてくれたのがヴォレアス北海道さんで、そこでプレーする機会がなければ今の僕はないと思いますし、いろいろこう、ちょっと今日はいろんなことを考えながらやってしまって力が入ってしまったんですけど、こうやってまだまだ現役でやらせてもらえる機会、きっかけを作ってくれたクラブでもありますし、こうやって天皇杯の決勝で戦えたのはすごく自分としてもうれしかったし楽しかったし、いろんな気持ちがこんがらがった決勝戦でした」
「ウルフドッグス名古屋も自分を使ってくれる監督がいる、一緒に戦ってくれるメンバーがいる。年取ってきたかもしれないですけど、まだまだ楽しくやれてます。なので今日は総じてよかったです」
かつてプレーをした、そして故郷北海道のチームとの決勝戦
「自分がプレーをしていた時とは何倍も、もっともっと強くなって頼もしいチーム・クラブになっているなと思いました。すごく苦しめられましたし、すごくタフなチームなので2セットとったときにみんなでもう1回気を引き締めて。絶対キャッチアップしてくるチームなので自分たちはもっと突き放せるようにアグレッシブにプレーするように気をつけてやりました」
「ヴォレアス北海道さんは創部してまだ浅いというか、すごく歴史のあるチームではないですけど、魅力的なクラブだと僕はすごく思っています。トーナメントを勝ち上がってこれるだけのチーム力があるクラブですので見ていてすごく楽しいと思いますし、自分が生まれ育った地域にそういう魅力のあるクラブがあるっていうのは、すごく未来に、子どもたちに向けてもすごく夢のあるクラブかなと思っているので、自分も頑張るし、ヴォレアス北海道さんもおそらく頑張ってくるので、切磋琢磨しながらいいバレーボールを未来の子供たちにみせられたらいいなっていう風に思います」
2026年2月7日・8日に、SVリーグ・ヴォレアス北海道vsウルフドッグス名古屋の試合がヴォレアスのホーム旭川で開催されます。激闘必至の一戦は勝敗だけではない、熱い思いが交錯する試合になりそうです。
【ウルフドッグス名古屋 リベロ 渡辺俊介選手 プロフィール】
1988年4月11日 北海道江別市出身
江別中央中―深谷高―順天堂大―東レアローズー HEITEC Volleys Eltmann(エルトマン・ドイツ1部)―ヴォレアス北海道―CSディナモ・ブカレスト(ルーマニア)―東レアローズ
V1東レ時代の2016-17シーズンは、主将としてプレミアリーグ優勝に貢献。同シーズンに日本代表としてワールドリーグに出場。世界を知るリベロ。
決勝カードが再び・・・