広島県内の若者とSTU48のメンバーが協力して制作したモザイクアート。このモザイクアートが23日、その大きさでギネス世界記録に認定されました。

製作期間およそ2カ月、縦横8メートルの大きさで5700枚の写真が使われています。
これまでの取り組みと、ギネス世界記録認定の瞬間をご覧ください。


■崇徳高校新聞部などが写真撮影スタート

このプロジェクトが動き始めたのは秋が深まった11月初旬。
平和公園を訪れたのは若者の視点で平和の取材をしてきた崇徳高校・新聞部の4人です。
今回、モザイクアートを監修したスタジオアイの土井さんに教わりながらモザイクアートに使用するための写真を撮影しました。

広島市から平和文化アンバサダーを委嘱されているSTU48からは久留島優果さんも参加しました。

「Excuse me?Can I take a photo?」
「平和をテーマに写真を撮らせていただいているので皆さんの笑顔の写真を撮らせていただきたいなと思って」

いろいろな人に声を掛け、写真を撮らせてもらった高校生。
久留島さんはその様子を撮影しました。

■基町高校で写真の色加工

撮影した写真を今度は基町高校に持っていきます。

「ありがとうございます。受け取りました」

被爆の実相を後世に伝えようと「原爆の絵」の制作に取り組む基町高校。
スタジオアイの広田さんに教わりながらロゴをきれいに浮かび上がらせるために必要な色の加工に取り組みます。
今回は全体を45のゾーンに分けてモザイクアートを制作しますが、1つのゾーンだけで126枚の写真が必要です。

その1枚ずつに割り当てられた色を写真に重ねていきます。

■平和を願い貼る

平和文化アンバサダーのSTU48からは岡田あずみさんが参加。
初めての作業に戸惑いながらも完成に向けて力を合わせます。

「お!できた!すごい!完成!」
「一枚の画像を編集するのに…
「時間かかるね。これ疲労感すごい。大変だね一枚ずつ作るの」
「これを何千枚やらないといけない?」
「そういうことだね」
「すごい作業だなあ」

一枚一枚行う地道な作業ですが、一つの目標に向かってみんなで進みます。

平和を思うたくさんの若者たちの協力。
そして、ギネス世界記録に認定されるモザイクアートに必要なおよそ5700枚の写真が揃いました。

その一枚一枚をSTU48のメンバーたちと若者たちが被爆80年の節目の年に平和を願い、貼っていきます。

【崇徳高校新聞部・大塚萌さん】
「自分の平和とは何かを考える機会になる作品になれば」

【基町高校生徒会執行部・塚本真悠さん】
「広島にいる私たちとして平和も意識しながら写真の一つ一つの思いが詰まった作品ということを世界中に発信していけたら」

そして、23日、すべてのパーツが組み合わせられ、いよいよ完成を迎えようとしています。

■中継 モザイクアート完成の瞬間!

【野川キャスター】
広島国際会議場からお送りしています。モザイクアートでギネス世界記録を目指す「ひろしまピーススマイルプロジェクト」。

さて、会場では最後の4枚を貼るのみというところまで作業が進んだようです。こんなに広いスペースにずらーっと写真が並んでいます。離れたところからみるとどんなふうになっているのか。

なかなか大きな作品です。何と言ってもね。縦8メートル、横8メートルの大きさになりますから、これだけあると、やはり存在感も非常にあります。残り4枚を貼るだけというところまでやってまいりました。

制作に全面協力されたスタジオアイの広田さんにお話を伺っていきます。残り4枚です。今どんな気持ちでいらっしゃいますか。

【スタジオアイ・広田武志さん】
「制作に約二ヶ月かかりましたので、やっとこれで完成するとなるとちょっとドキドキします」

そしてこの後、ギネス世界記録の認定が行われるということで、公式認定員の寅巴里(とらばり)アイニさんに審査をいただきます。

STU48の岡田あずみさん、久留島優果さん、そして崇徳高校新聞部の大塚萌さん、基町高校生徒会執行部の森倫太郎さんに、それぞれ最後の一枚を貼っていただきます。

※ピースを貼る

最後のピースがはまりました。完成しました。
寅巴里(とらばり)さんが審査に入っている間、お話を伺います。

【STU48・岡田あずみさん】
「私は基町高校の学生の皆さんと一緒に、一枚一枚の写真にそのモザイクアートの模様をつけるという作業をしたんですけど、結構その作業がすごく工程が多くて、その工程を一つ一つ覚えながら作業をしていくっていうのがとても難しかったですね」

【STU48・久留島優果さん】
「私たち STU48 も貼る作業に携わらせていただいたんですけど、やっぱり一枚一枚、隙間なく貼るのがとても繊細な作業で難しくて緊張感がありました」

【崇徳高校新聞部・三川美琴さん】
「私たち崇徳高校新聞部は人数も多いため、多くの手が加わっているものになるので、小さなズレが大きなズレになったので、そこを気をつけながら作業するのも大変だったなと思っています」

ギネス世界記録認定なるでしょうか。緊張の一瞬を迎えようとしています。皆さんの顔も祈りの表情になっています。それでは寅巴里さん、お願いします。

【ギネス世界記録公式認定員・寅巴里アイニさん】
「それでは結果を発表させていただきます。ご参考までに、こちらのモザイクアートですが、ギネスワールドレコーズが定めた50平方メートルを超えている必要があります。本日こちらで審査、そして計測をしました。

結果、こちら後ろにあるモザイクロゴアートの面積は63.919平方メートルで見事ギネス世界記録となりました。おめでとうございます!」

おめでとうございます。おめでとうございます。みんなの思いが形になりました。それでは、認定証を寅巴里さんからSTU のお二人に渡していただきましょう。

※認定証贈呈

「ありがとうございます」

【基町高校生徒会執行部・小簿煌大さん】
「こうしてみんなで力を合わせて、一つの大きな作品を作れたことを嬉しく思います。そして、今年で原爆が落ちてから80年となり、当時被爆され、その様子を伝えられる方々が少なくなっています。そんな中、私たち若い世代がこのようなプロジェクトを通して、世界中に平和を伝えられたらいいなと思っています」

まさに広島にとって記念すべき 1年になりました。
モザイクアートは、広島ピーススマイルプロジェクトのホームページで見ることができます。一枚一枚細かいところも是非ご覧ください。

広島国際会議場からお伝えしました。

テレビ新広島
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