原爆で、親が受けた放射線による子供への影響について放影研=放射線影響研究所は被爆者と被爆2世の親子を対象としたゲノム解析を開始すると発表しました。
【放射線影響研究所・神谷研二 理事長】
「慎重な準備と厳格な倫理審査を経て、全ゲノム解析によるトリオ調査を実施できる体制が整いましたので、トリオ調査を開始することと致しました」
放影研が23日から開始するのは被爆した父母とその子供である被爆2世、合わせて3人を1組としたトリオゲノム解析で、親の受けた放射線が子供のDNA配列=ゲノムに影響を与えるかどうかを調査します。
また、これまで課題となっていた究極の個人情報であるゲノム情報の取り扱いを巡っては、研究過程で偶発的に見つかった研究参加者の乳がんなどの病気に関連する情報は本人が希望すれば、大学病院などと連携して責任を持って伝えていく考えを示しました。
ゲノム情報の読み取りは来年春にも始まり、5年後をめどに調査結果をまとめることを目指すとしています。