東海地方のソウルフード、スガキヤの挑戦

東海地方ではお馴染みのスガキヤラーメンだが、北陸の全店舗を閉店させるなど、苦戦を強いられている。そんな中、フードトラックやテイクアウトなどの新たな挑戦を始めた。

できたてを提供するため歩数まで決める

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魚介だしが効いた白い豚骨スープから特製フォークで麺を食べる「スガキヤ」のラーメン。1杯330円。その味とお値打ち価格で1948年の誕生以来、東海地方のソウルフードとして親しまれていて、現在287店舗を展開している。

10月4日、愛知県瀬戸市のゴルフ練習場に停まった1台のトラック。黄色のボディには、お馴染みのキャラクター、スーちゃんも描かれている。スガキヤが7月から導入したフードトラックだ。各地に出向き、あの味を提供している。

スタッフは調理と接客を担当する2人。車内のスペースはわずか3畳ほどで、麺ゆで機に、スープが入った寸胴、そして盛り付け台がコンパクトに並んでいる。

調理方法は店舗と全く同じだが、提供するまでの時間を短くするためのルールがある。

フードトラックの担当者:
歩数を2歩までに決めて、効率よくできるように。横幅でも2歩で動けるように。3歩になってしまうと、提供までのスピードが遅くなってしまうので

アツアツのラーメンを素早く提供するために歩数を制限していたのだ。

午前11時に開店。早速客がやってきた。

注文が入るとすぐ麺をお湯の中へ。その間にスープを丼へ。茹で上がったら麺を入れて、具を盛り付ける。この間わずか1歩。確かに動きに無駄がない。1杯にかける時間はわずか1分40秒だった。

分厚いチャーシューが1枚入ったフードトラック専用の「特製チャーシューラーメン」500円。トラックの出張費用が掛かる分、値段は店舗より少し高め。

他にも、大きなチャーシューが3枚入った「特製チャー盛ラーメン」700円や、「白玉ぜんざい」350円などのサイドメニューもある。

女性客:
外で食べたらおいしかった

別の女性客:
チャーシューが普通のスガキヤより分厚くておいしかったです。お店にこういう時期だから行きづらいって人には良いですね

空の下でスガキヤのラーメンを食べられるとあって好評だ。東海3県であればどこでも出張する。今回はゴルフ場からの依頼を受けてやって来た。

依頼したゴルフ場の担当者:
スガキヤさんが現地まで来て販売していただけるというのは、お客様もより喜ぶと思います

ーー食べましたか?

依頼したゴルフ場の担当者:
いただきました。昔から変わらぬ慣れ親しんだ味だったのでここで食べられるというのは嬉しいです

スガキヤの担当者:
販路の拡大により売上の創出の目的もありますが、お近くにスガキヤが無い地域や、行きたくてもいけないというお客様に、我々の方からお伺いしたいという気持ちで始めました

担当者「外食企業の役割を問い直すタイミング」

店舗では9月10日から全店でラーメンのテイクアウトを始めた。持ち帰り用の大きな丼は、スープと麺が2層になっている。

作り方は簡単。まずはスープを電子レンジで1分半。その後、麺と具材を入れて再び電子レンジで1分温めるとできあがりだ。

麺やスープ、具材は店で出されているものと同じ。ただ、電子レンジの加熱時間を計算して、麺はあえて固めにしてある。

価格は店内で飲食した場合と同じだが、テイクアウトのため、軽減税率分で器を提供している。

女性客A:
カップのインスタントがあるのですけど、お店の味を持って帰れるのだったら、私は食べたい

女性客B:
麺が伸びるのが心配ですけど、人が多いと持ち帰るかもしれないし、少なければその場で食べた方が一番おいしいかな

ソウルフードが一層身近になるフードトラックにテイクアウト。スガキヤの担当者は「担うべき役割が何なのかと改めて問い直すタイミングでもあり、テイクアウトやフードトラック以外にも様々な取り組みにチャレンジしていきたいと思っている」と話している。

(東海テレビ)